~世界平和経済人会議ひろしま東京セッション開催前インタビューvol.1~代表・佐々木喬史さんに聞く、東京セッションの魅力~
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世界平和経済人会議ひろしま東京セッション開催前インタビューvol.1~代表・佐々木喬史さんに聞く、東京セッションの魅力~

『2021世界平和経済人会議ひろしま東京セッション』が2021年10月8日(金)開催されます。東京セッションの魅力や今年から始動する「東京コミュニティ」での活動について、世界平和経済法人会議ひろしま東京セッション代表・佐々木喬史さんにお聞きしました。

「世界平和経済人会議ひろしま東京セッション」はより多くの皆さまに知っていただけるよう、イベントに関わる方へのインタビューを開始いたしました。 第一弾は代表の佐々木喬史さんより、東京セッションの魅力や今年から始動する「東京コミュニティ」での活動についてのインタビューです。

佐々木 喬史(SASAKI KYOJI)
 世界平和経済法人会議ひろしま東京セッション代表
 世界平和経済法人会議ひろしま企画運営委員
 一般社団法人グラミン日本 チーフ・アライアンス・オフィサー
 一般財団法人PEACEDAY エグゼクティブ・プロデューサー

<経歴>
日本財団の関連団体にて、 社会的インパクト評価及びインパクト投資を推進。就職氷河期の煽りを受けた原体験を胸に、2018年4月からグラミン日本の事業立上げに参画。2021年7月からCAOに就任。2019年11月から国連が制定するPEACEDAYを普及・啓蒙するPEACEDAY財団に参画。広島県の湯崎知事とBCG御立尚資氏のイニシアティブのもとで、2020年2月より世界平和経済人会議ひろしま企画運営委員。GLOBIS経営大学院MBA修了。
東京セッションは2019年から始まり、今年で3回目の開催となります。

これまでは運営委員会として企画・運営に取り組んできましたが、3年目を迎える今年、正式にコミュニティ化(※)して団体のミッション・ビジョン・バリューを定めました。 ※コミュニティ正式名称:国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティ

私たちのポジショニングは3つあって、バリューとして定めた3点に示されています。

1点目は、平和に基づく活動であること。2点目は、ビジネスに基づく活動であること。3点目は、コレクティブインパクトの創出を目指す活動であること

これを一言で表したのが、「ビジネスを主体としたコレクティブな平和構築アプローチ」です。

1点目について、「平和」というと人によって様々な考え方があると思いますが、私たちは、 被爆都市であり平和運動のシンボルである「広島」を、平和構築に対して積極的な発信をしていく起点となると考え、平和の一つの象徴および拠り所としています。

2点目について、世の中にビジネスセミナーはたくさんありますが、私たちは、ビジネス(本業)と社会により良い影響を与える活動とが両立し、相互にポジティブなインパクトを生み出す、そういったビジネスを生み出していきたいと考えています。

3点目について、非営利組織であることでコレクティブインパクトを生み出しやすい立ち位置にいることです。

一般的にコレクティブインパクトを生み出すことが難しい理由の1つに、営利企業は自社利益を優先せざるを得ない場合があることが挙げられます。
私たちは営利を目的としていないので、営利企業同士が組むよりも、共創パートナーのやりたいことをサポートする活動がしやすいです。
今年度の東京セッションを国連機関や経済同友会などに後援いただけているのも、こうした私たちの公益性・中立性に共感いただいているからだと認識しています。
1番の売りは、メインアジェンダの「分断を癒し、乗り越える行動とは」です。

私たちは、戦争に限らず、日常の平和を脅かす様々なものの根幹には争いや憎しみ、そしてその背景に分断された構造があると考えています。

ビジネスセクターの人々がこの分断をテーマに議論するイベントはあまりないため、参加者には本イベントを通して新しい視点を持っていただけると考えています。

世の中には特定のテーマに特化して専門的な議論を交わすイベントが多く存在しますが、私たちのイベントはそうではなく、多様性(マルチセクター、マルチジェンダー、マルチジェネレーション)から生まれる「セレンディピティ」を重視しています。

イベントに参加することで、知識だけでなく、多様なコラボレーションからも気づきを得て、参加者自身の行動変容に繋げていただきたいですね。
私たちが目指す平和は、単に戦争や核兵器などの直接的暴力がない状態ではなく、社会構造にビルト・インされた不平等な力関係、搾取、格差、抑圧、差別などの構造的暴力がないことに加え、個人・社会・地球のあらゆる側面で尊厳と平等が尊重されることを包摂しており、私たちはこれを「積極的平和」と呼んでいます。

これまで、平和構築は政府や国際機関、NPOなどの非ビジネスセクターの役割とされてきました。
しかし、経済的発展の陰で、地球や社会はコストを負担し、取り残されている人たちがいます。

資本主義の負の側面を生み出さないことは、積極的平和の実現に欠かせないため、資本主義の中心であるビジネスセクターも、平和に向けて取り組んでいかなければなりません。
その取り組み方の1つとして、オープンイノベーションや官民連携といったコレクティブインパクトで、お互いの弱みを補完しながら効果を最大化する方法が有効だと考えています。

今回、多様なセクターから登壇者をお招きしている狙いはそこにあり、本イベントにてコレクティブインパクトの重要性を発信していきたいと考えています。
今回定めたミッション・ビジョン・バリューが活動の基本になります。コミュニティというと似たような人々が集まりがちですが、私たちは活動のドアを誰に対しても開放しています。

私たちからも積極的に、様々な方々、特にまだアプローチできていないセクターやジェネレーションと関係を築いていきたいと考えています。
また、パートナーシップ構築と並行して、コミュニティ活動が社会に与えるインパクトを、きちんと定義することも必要であると考えており、現在定義化を進めています。

本コミュニティは、発信者としての運営メンバーと受信者としての参加者がいるわけではなく、所属する一人ひとりが自律的・自発的に「一緒に何かをしよう」と働きかけるようなコミュニティが理想の姿です。

コミュニティのカルチャーは構成員によって育まれると言われますので、ミッション・ビジョン・バリューに賛同していただける方、ビジネス領域で平和へのインパクトを生み出したいという熱い思いやアイディア、またはそれを実現しうるリソースをお持ちの方々に、ぜひ集まっていただきたいですね。
「なぜ佐々木さんは東京セッションを企画・運営されているのですか」という質問をよくいただきます。

平和を悪いものだと否定する人はいません。誰もが平和を願っています。

私たちは、平和のアイデンティティを持つ広島を拠り所とし、ビジネスリーダーが集まる国際経済都市東京から発信することで、平和の実現を目指します。

参加者の皆さまには、ビジネスリーダーとして平和を愛し、平和にコミットするビジネスリーダーになっていただけると嬉しいです

本イベントやコミュニティ活動を通して、そのための気づきを持ち帰っていただけることを願っています。

2021世界平和経済人会議ひろしま東京セッション
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