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NPO法人日本吃音協会が『水曜日のダウンタウン』に抗議するも逆に批判殺到 その経緯は?

NPO法人日本吃音協会がTBSの人気番組『水曜日のダウンタウン』に抗議するも逆に炎上してしまいましたので解説します。 #水曜日のダウンタウン #吃音協会

NPO法人日本吃音協会(2021年10月設立)が吃音症のある芸能人を起用したとしてTBSの人気番組『水曜日のダウンタウン』に対して抗議文を送ったことで話題になっています。

『水曜日のダウンタウン』と言えば毎週面白い“説”を検証するだけでなく、企画などほかの番組では見られない少し過激な内容が話題となっています。

7月6日の放送回に芸能人のチャンス大城が、インタレスティングたけしを怒り帰らせるという企画で、どれだけ早く帰らせるかを競う企画を行っていました。

その中でインタレスティングたけしの吃音が問題あると同協会はTBSに対して抗議したようです。



SDGs fanはこの回の録画を見返しましたが吃音を弄るような場面は無いように思えました。同様にネット上でも同協会に数多くの批判が挙がっています。

最初に抗議したというツイートが8月1日ですが、あまりの批判の多さに同協会は批判に対して声明文を改めて8月4日に投稿しました。その中では「私達も番組に悪意があったとは考えていません」とし「吃音のある芸人さんの活動を否定しているのではなく、むしろ応援したいのです」とコメント。

しかし火に油を注ぐ行為だったようで、「そこを『嘲笑』と決めつけてしまうのが差別だと思います」、「都合のいい回答にしか見えません…」、「ほぼほぼ批判しかなかったのに凄いポジティブ解釈」と批判が増えるばかりだったようです。



また日本吃音協会には、吃音を持つ人に対して「生まれてこなければよかった」という文言が書かれておりそちらも数多くの批判が挙がっておりました。こちらの文言は何の謝罪も無く削除されましたが、指摘を受けたあとに謝罪がツイートされました。



SDGsには17の目標があり、差別に該当するのは目標16の「平和と公正をすべての人に」目標10「人や国の不平等をなくそう」になります。差別やいじめ、虐待問題をなくそうというのがこの2つの目標で、差別はあってはならないという考えです。
性別、人種、民族、社会的立場、障がい、宗教など様々な差別があり今も差別を受けている人は大勢居ます。

しかし時には行きすぎた考えを主張すると差別意識そのものが煙たがられるときもあります。

今回はあくまで一例ではありますが、今後もこのようなことが出てくるかもしれません。そうなった際は一歩引いて考えて見るのもいいかもしれません。



外務省 SDGsサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標10 国内および各国間の不平等を減らす
10.1 2030年までに、各国の所得下位40%の所得成⻑率について、国内平均を上回る数値を漸進的に達成し、持続させる。
10.2 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。
10.3 差別的な法律、政策及び慣行の撤廃、ならびに適切な関連法規、政策、行動の促進などを通じて、機会均等を確保し、成果の不平等を是正する。
10.4 税制、賃金、社会保障政策をはじめとする政策を導入し、平等の拡大を漸進的に達成する。
10.5 世界金融市場と金融機関に対する規制とモニタリングを改善し、こうした規制の実施を強化する。
10.6 地球規模の国際経済・金融制度の意思決定における開発途上国の参加や発言力を拡大させることにより、より効果的で信用力があり、説明責任のある正当な制度を実現する。
10.7 計画に基づき良く管理された移民政策の実施などを通じて、秩序のとれた、安全で規則的かつ責任ある移住や流動性を促進する。
10.a 世界貿易機関(WTO)協定に従い、開発途上国、特に後発開発途上国に対する特別かつ異なる待遇の原則を実施する。
10.b 各国の国家計画やプログラムに従って、後発開発途上国、アフリカ諸国、小島嶼開発途上国及び内陸開発途上国を始めとする、ニーズが最も大きい国々への、政府開発援助(ODA)及び海外直接投資を含む資金の流入を促進する。
10.c 2030年までに、移住労働者による送金コストを3%未満に引き下げ、コストが5%を越える送金経路を撤廃する。