PEOPLE

コミュニティデイを取り入れるPeatixで働く方にお話を聞いてみました 性別や国籍に関わらず働きやすい組織作りも

コミュニティデイを取り入れているPeatixさんにお話を伺うことが出来ましたので、今回はその取材をご覧ください。

イベント・コミュニティのプラットフォームを運営するPeatix Inc.(以下、Peatix)が「Community Day(コミュニティデイ)」という取り組みを行っているようです。その内容についてPeatixの社員の方にどういった物なのかお話を聞いてきました。

今回は実際にコミュニティ活動を行った太田千晶さんと、広報の宮田真知さんにお話を聞くことができました。

また後半パートではPeatixで働く女性にスポットを当て「働きやすい組織作り」について伺いました。そちらでは、浦壁陽子さん、ダフネ ウェッスリングさん、宮田 真知さんの3名にお話を伺いましたのでそちらも合わせてご覧下さい。

左:宮田 真知 (みやた まち)さん (シニアPRコミュニケーションマネージャー)
右:太田 千晶(おおた ちあき)さん ソリューションパートナーチーム(セールス)



宮田さん
Community Dayとは、2021年にスタートしたスタッフのコミュニティ活動を支援するための制度です。定められた期間(2ヶ月間)のうち、1営業日をコミュニティ活動に充てることができます。Peatixはコミュニティを運営する人、参加する人たちを応援するサービスを提供しているので、社員自身がコミュニティに関わるきっかけを積極的に後押ししていこうという趣旨でこの制度を作りました。

Peatixがサービスを開始したのが2011年5月12日なのですが、サービス開始の直前に東日本大震災があり、サービス開始直後は震災復興やボランティアなど、自分たちの暮らしをもう1度考え直すようなコミュニティの活動が非常に多く生まれました。

もともとは、もう少しアーティストや市民の劇団などエンタメやパフォーマンスよりのイベントにPeatixが使われるのではという想定でサービスを始めたのですが、いざ始めてみると、震災復興やボランティアのためのコミュニティ活動が多く生まれていくのを目の当たりにし、人と人とが集まり行動を起こす”コミュニティ”も、もっと応援していくべきだと最初のタイミングで気付いたんです。そこからは個人の“何かを始めたい”という気持ちを後押しすることを大切に考え、サービスを作っています。

今年でサービス開始から11周年を迎えるにあたり、メンバーも増えたため、改めて「コミュニティ」がどのようなものかをそれぞれが体験する機会を作ることにしました。

Peatixではこの制度に関わらず普段からコミュニティ活動への参加を推奨しているのですが、あえて3月11日〜5月12日と期間を設定することで、参加のきっかけにしやすくすることを意図しています。



太田さん
今年の4月にPeatixに入社し、入社初日の研修でCommunity Dayのことを教えていただいたことがキッカケです。

何かいいイベントがあったら参加したいなと思っていたところ、ちょうどいいアクティビティが見つかったので、参加することにしました。

1社目が外資系の会社で、そこでもGlobal Community Dayという、1年に1回ボランティア活動のために休みが取れるような制度がありました。それで馴染みがあったため、

抵抗も全然ありませんでした。仕事の代わりに、どこかのコミュニティに貢献できるのはいい機会だと思い参加することにしました。

太田さん
5月の連休の1日を利用し、逗子の海岸で行われる逗子海岸映画祭という、世界中で映画のキャラバンをしている団体のボランティアに参加しました。砂浜に大きなスクリーンを立てて映画を投影し、1000人近くが集まるような1週間ほどのアクティビティのボランティアです。

具体的には、1日の前半はスペース会場の中にある子供用メリーゴーランドのチケット販売や、安全に乗車できたかの確認、それからオペレーションをしていました。後半はゴミの分別の促進です。通路に立ち、燃えるごみ、燃えないごみ、瓶など、逗子の行政の指定に則った分別ができるように促すことを行いました。

参加してみると、ボランティアでありながらもそのイベントに参加したような感覚でした。逗子の海岸映画祭が10年近く前から毎年実施されていたのですが、コロナで2年間お休みになり、3年ぶりに実施することができました。そのため、スタッフの皆さんがほんとうに感動していらっしゃったんですよね。「やっと戻ってきた」って。コロナを過ぎて、「通常に戻れたんだね」とすごく嬉しさをかみしめていらっしゃるのが伝わってきました。



太田さん
まず、一緒にボランティアに参加した方に「Peatixで働いてます」と言うと、「知ってます!」「利用してます!」と言っていただいたんです。当時は入社してまだ2ヶ月目でしたが、こんな身近にPeatixのユーザーさんがいるんだという発見がありました。

また、今回のイベントを運営する側も参加者の方も、逗子の海で過ごすことが好きな方ばかりで、「この会を楽しみにしてた」「来れてよかった」という声をたくさん聞きました。私も逗子が好きなので、逗子を愛する人と関わることができて嬉しかったです。



宮田さん
Community Dayは、何か具体的なメリットや効果を求めて始めたわけではなく、純粋に社員のコミュニティ参加のきっかけづくりや、社員がやりたいことに対して自由に活動することを会社として応援したいという思いで作られた制度です。コミュニティに参加すれば、自分たちが作っているサービスをどういう人たちが使ってくれているのかを知ることができたり、その人たちが何を感じているのかを直に体験できます。これからもPeatix社員それぞれが、コミュニティや、人が集まって何かをするっていいなと体感できる機会を作っていきたいと考えています。

また、社員が実際にコミュニティ活動の現場に行って気づいたことや感じたことを、「もっとここがこうなるといいな」と、自発的にプロダクト作りに活かす動きが生まれています。そういった意味では思わぬ効果があったと思っています。

このようにPeatixではCommunity Dayを活用し様々な活動を行っているようです。コミュニティに参加したりと普通では体験できない経験をしているようで、Peatixとしての今後の仕事にも活かせていそうです。






後半は働きやすい「組織作り」をテーマにお話を伺いました。お伺いしたのは先ほど同様、宮田真知さんと、浦壁陽子さん、ダフネ ウェッスリング(Daphne Wesseling)さんの3名になります。

性別や国籍問わずに働きやすい組織作りをしているPeatixについて伺ってみました。

左:宮田 真知 (みやた まち)さん(シニアPRコミュニケーションマネージャー)
中央:Daphne Wesseling (ダフネ ウェッスリング) さん(プロダクトマネージャー)
右:浦壁 陽子 (うらかべ ようこ) さん(グローバルオペレーションズ 本部長)


浦壁さん
前職の同僚がPeatixにいて、紹介をされたのがきっかけです。私自身、前職で12年勤め、一通りやりきったとちょうど思っていた時に声をかけてもらいました。前職ではモノを売る仕事をしていたのですが、Peatixのコト・体験を売るという点に非常に魅力を感じて、人と人を繋ぐ仕事がしたいと思い転職を決めました。

今は、カスタマーサポートやサービスの品質保証などを担うグローバルオペレーションチームの責任者をしています。

ダフネさん
私はオランダの大学に通っていましたが、大学を卒業した後に日本に来ました。日本語学校に通い日本語を勉強していたのですが、同時に企業でインターンをやってみたいと思い、友人の紹介でインターンとして働かせていただくことになりました。

そのインターンの仕事がとても楽しくてそこから社員になり、今は会社全体の戦略を決めていくストラテジーチームのプロダクトマネージャーを務めています。

宮田さん
前職で働いていた時にPeatixとご縁があり、社員の方々の雰囲気に惹かれたのがきっかけです。社員同士がフラットに話していたり、イベント開始直前のトラブルにもポジティブになんとかしようと声を掛け合ったりしている様子を見て、この人たちと一緒に働いてみたいと思い転職を決めました。今は広報を担当しています。イベントを主催する人、イベントに参加する人双方へのコミュニケーションや、メディアの方への情報発信を行っています。



浦壁さん
とても働きやすい職場だと感じています。ただ、女性にとっての何か特別な働きやすさを感じるか、と言われるとそうではないのかなと思います。最近では男性でも子育てをしながらという社員もいますし、そもそも男性だから、女性だからといった区別をされることがないんです。
女性にとってどうか、という意識をそもそも持たないくらいなので、そういう意味で働きやすい環境なのだなと改めて感じます。

宮田さん
私はPeatixに勤めている時に初めての出産を経験したのですが、コロナ禍前でみんなオフィスに出社するのが普通だった中、在宅勤務で仕事をさせていただきました。妊娠中、幸いにも大きく体調を崩すことは無かったのですが、時折体を動かすことへのだるさを感じることがあったので、在宅勤務という形を取らせてもらえたことで無理なく働くことができました。

Peatixは、日本以外にシンガポールやニューヨークにもオフィスがあるので、もともとオンラインでミーティングすることも多かったですし、オフィス以外で働ける環境ができていたんです。そのおかげもあって、抵抗なく在宅勤務に切り替えられました。また、社員のみんなもとても気を遣ってくれて、外出した時もできる限り座らせてくれたり、タクシーに乗せてくれたりして、自分から助けを求める必要が全然なかった、ということも印象的でした。

浦壁さん
マネジメントメンバーと話をしていても、「ファミリーファースト」という言葉が必ず出てきますね。やはり家族やパートナー、自分にとっての仕事以外の大切なことをちゃんと大切にしてください、ということをずっと社員のみんなに言ってきました。

私は息子が2人いるのですが、2人の高校受験・中学受験が続いた時期があったんです。受験は本人の戦いではあると思うのですが、母親として伴走したいという思いがありました。その時は、仕事で成果を出しながらも、子どもの状態に常にアンテナを張っていなければいけなかったので、正直すごく大変でした。その時に、会社のみんなが私のその状況を理解しようとしてくれたので、とても安心感がありました。私の家族をまるで自分の家族かのように思ってくれて、会社で顔を合わせると「息子は元気?」と、ちょっとした声掛けを当たり前のようにしてくれて、その会社の環境があったからこそ、その時期を乗り越えられたなと思っています。

ダフネさん
私はテック関連の仕事をしていますが、女性だからやりにくさを感じる、ということは全くありません。もしかしたら社会的には、この仕事は女性にはできない、女性だったらチームにフィットしない、というステレオタイプがあるのかもしれませんが、Peatixではそのようなことは一切なく、性別関係なく仕事ができています。



宮田さん
私は、家庭と仕事のバランスを取りながら、どちらも自分が頑張れていると思える状態をキープしていきたいと思っています。今は子どもがまだ小さいこともあり、家庭を大事にしながら仕事をする、ということを一番に考えたいと思っています。

仕事としては、会社の広報という役割をやらせてもらっているので、やはりPeatixのことをもっと多くの方に知っていただきたいという気持ちがあります。Peatixのメンバーは、コミュニティ活動をする人や参加する人を裏方で支えることに喜びを感じる人が多く、逆に自分たちのことを話すことがあまり得意ではないんです。広報として、これまではPeatixを使って活動してくれている方々の素晴らしさを伝えようと試行錯誤してきましたが、会社が大きくなるにつれ、今後はもう少し私たち自身のことも知ってもらいたいと思うようになりました。Peatixやメンバーの魅力も発信していきたいと思っています。

ダフネさん
これまでPeatixが会社として大きくなるにつれて、私自身も成長して様々なことにチャレンジすることができました。

また、今はシンガポール、フィリピン、マレーシア、アメリカ、オーストラリアなど様々な国の方と一緒に働いているのですが、その環境がすごく楽しいんです。今後も国を越えて様々な人と関わりながら、誰もが使いやすいサービスを作っていきたいなと思っています。

浦壁さん
長期的な話になりますが、Peatixが大事にしている“コミュニティの支援”という軸はぶらさずに、具体的な支援の仕方として新しいサービスをどんどん生み出していきたいなと思っています。また、新しいビジネスを生み出していくと、当然会社も少しずつ変化していきます。その変わりゆくPeatixに柔軟に対応しながら、お客様に満足してもらうことを第一に考えていきたいと思います。

私がPeatixに入社して今年で7年目になりますが、これまでもものすごいスピードで変わってきたんです。この変化のスピードはこれからも失速することはないですし、むしろ加速していくと思います。提供するサービスもダイナミックに変化していくはずなんです。ただどんなに変化しても、しっかりとお客様をサポートしていくことが私たちの使命だと思っているので、今はワクワクしかないですね。

私個人としては、正直「こうこうなりたい!」というキャリアに対する思いはあまりないんです。与えられた目の前のミッションに120パーセントで応えるということを続けてきました。Peatixにいると次から次へと新しい課題が現れるので、1つクリアしてはまた次の課題が現れ、新しい仕組みをつくる、という。それの繰り返しなんですよね。それはこの先もずっと続くんだろうなと思っています。さらに、本来の役割を超えて、会社全体として必要なことを打ち出して実現していきたいと思います。

また、最近1年くらいで私自身変わったなと思うのは、組織作りに対する意識です。今まで自分がかなり現場に入り込んできたのですが、チーム全体がすごく成長して、最近はマネージャーの私がいなくても現場が回るようになってきました。今後さらに会社の規模が大きくなっていくにつれ、安定した組織の基盤が築けるか、ということは重要になってくるだろうと感じています。会社の安定性を維持していくために、そして一人一人が輝くように、組織作りにも注力していきたいと考えています。

Peatixでは性別や国籍に関わらない働きやすい環境作りをしているようで、妊娠や出産直後には在宅勤務などで柔軟な働き方ができていたようです。今でこそコロナ禍でリモートワークは増えていますが、コロナ禍前からそういった制度があるのは非常に有り難いですね。