H2Osakaビジョン推進会議
PROSPERITY

廃棄物から水素エネルギーを生成するBIOTECHWORKS-H2 代表がH2Osakaビジョン推進会議にてスピーチを実施

株式会社BIOTECHWORKS-H2の代表取締役 西川明秀 氏は、2024年7月19日(金)に大阪市で行われた第17回「H2Osakaビジョン推進会議」に招聘され、スピーチを行いました。

東京とシリコンバレーを拠点に廃棄物管理とエネルギーの革命を目指すグローバルスタートアップ企業、株式会社BIOTECHWORKS-H2(本社:東京都渋谷区)の代表取締役 西川明秀 氏は、2024年7月19日(金)に大阪市で行われた第17回「H2Osakaビジョン推進会議」に招聘され、スピーチを行いました。
同社は、衣料品や有機廃棄物全般をクリーンな水素エネルギーにケミカルリサイクルするシステムを有しています。また、官民連携で大阪・関西万博を盛り上げる「咲州テック・ラボ・プログラム」に採択されています。
これまでも度々、企業向けセミナーや講演に招かれている西川氏は、今回の要請を受け、「大阪を化石燃料に頼らない世界一クリーンな街へ!」と題し、出席者に向けてスピーチを行いました。



日時:2024年7月19日(金)15時~17時
場所:大阪市環境局第1・2会議室
大阪府、大阪市、堺市は、温室効果ガスの削減をはじめ様々な課題解決に大きく貢献できる可能性のある水素を日常生活や産業活動で利用する社会「水素社会」の実現を目指しています。さらに、水素・燃料電池関連分野における今後の取組の方向性を示す「H2Osaka(エイチツーオオサカ)ビジョン 2022」を策定し、そのビジョンの実現に向け、事業者間の交流やアイデア創出を図る産学官プラットフォームである「H2Osakaビジョン推進会議」を共同で運営しています。



当日のスピーチでは、大阪・関西万博への出展を目指し「咲州テック・ラボ・プログラム」にも採択されている、同社のケミカルリサイクルシステムBIOTECHWORKS-H2の紹介とともに、それによって叶えられる透明性の高いサーキュラーエコノミーの実現と今後の展望を説明しました。
同社独自の廃棄物から水素エネルギーを生成する技術と、同じく同社の提供するトレーサビリティサービス「REBORN」(水素生成予測値およびCO2削減予測値※1 のレポーティングデジタルプラットフォーム)を掛け合わせることによって、大阪市へもたらす効果を算出しました。それによると、2022年度の大阪市廃棄物(一般/産廃)93万トンから、同社の技術によって生成できる水素の量は約9.6万トンとなり、現在の処理方法と比べると約82.5万トンものCO2排出を削減することになります。また、そこで生成した水素9.6万トンを再生エネルギーとしてさらに活用すると、大阪市のCO2排出1,400万トン分を削減できることとなり、現在の総排出量の約5.9%となる計算になります。※2
同社の開発・提供している技術は、環境負荷低減だけでなく、廃棄物が収入源となり得る持続可能な仕組みでもあります。廃棄物から再生可能エネルギーを生成・販売し、それを住民サービスの充実へと還元するなど、今後大阪市でも想定される、人口減少にともなう税収の減少や、エネルギー枯渇にともなう価格高騰への対応策となります。
同社は「大阪IR×リジェネレーション」として、2026年IR地区近くでのパイロットプラント建設を目指しています。大阪IR地区で出たごみを再生可能エネルギーに変換し大阪IR地区内で再利用する、世界で最もクリーンで夢のあるカーボンニュートラルなIR地区を目指しています。

※1「CO2削減予測値」は、同社PoC(概念実証)で行ったFuelcellで発電する電力を、化石燃料発電時のCO2排出量と比較した場合の予測値です。なお、BIOTECHWORKS-H2プラントで処理する際にはCO2は一切排出されません。
※2現在の焼却処理と比較した場合のCO2排出量削減に値します。



BIOTECHWORKS-H2は、同社が従来得意とするアパレルだけではなく有機廃棄物全般をクリーンな水素エネルギーにケミカルリサイクルするシステムを有しています。それを媒介に、企業や人を結び付け、地球環境や企業が抱える課題の解決を目的にサーキュラーエコノミーの構築を目指すプロジェクトです。
アメリカ法人BIOTECHWORKS-H2 Inc.はアメリカにあるプラント会社と契約しています。そのプラントをベースに廃棄物を燃焼させずにガス化するという手法により、有機廃棄物の99%以上を再生可能エネルギー化することが可能です。すでに概念実証も終わらせており、繊維製品からは廃棄物量の 6~7%、⾷料残渣からは 7~8%の水素化ができることも確認しています。
鉄などエネルギー化ができない廃棄物(スラグ)も捨てずに鉄は鉄くずとして、その他はアスファルトや建築資材などに有効活⽤します。
プラントで発生した混合ガスは水素(H2)と二酸化炭素(CO2)に分けられ、水素は燃料電池や水素コージェネレーション等で再生可能エネルギーとして発電に使用されます。またCO2も排出せず、炭酸飲料⽤として企業へ提供し使⽤される予定です。
2025年の日本とマレーシアでのプラント建設を見据え、2030年までには「全てのゴミが資源になり、廃棄物がゼロになる」時代の構築を目指しています。

有限会社やまぎん 代表取締役
株式会社BIOTECHWORKS-H2 代表取締役
BIOTECHWORKS-H2 Inc. CEO & Founder
Aki-Nishikawa-Consulting 合同会社 CEO

SDGsという言葉がまだ無い2012年よりサステナブル素材の開発に取り掛かり「将来の地球、未来の子供たちへ」を合言葉に、ファッション業界のカーボンニュートラルの実現、ネットゼロ社会の構築を目指す。BIOTECHWORKS-H2社で廃棄物から水素を作り出し再生可能エネルギーへと導くなど常識を覆す異端児。サステナブルイノベーターとして多くの登壇や出演をこなしている。
口癖は「サステナブルからリジェネレーション(再生)へ」



【株式会社BIOTECHWORKS-H2】
所在地:東京都渋谷区神宮前6-18-3 神宮前エスビル6階
代表者:⻄川明秀
設⽴:2023年7月5日
URL:https://www.biotechworks.co.jp
人や生命の源である有機物を私たちのハイテクノロジーによって、再生可能エネルギーである水素に変換し、有機物本来の姿であるサーキュラーエコノミーを無理なく永続的に⾏うプロジェクト。
「廃棄物=ごみ」からは脱却を。今までの廃棄物のあり方を根本的に覆します。



国際連合広報センターサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標 7. すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
7.1 2030 年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。
7.2 2030 年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。
7.3 2030 年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。
7.a 2030 年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率及び先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究及び技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。
7.b 2030 年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、内陸開発途上国のすべての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。