企業連携プラットフォーム「一般社団法人アップサイクル」発表会
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環境にやさしいアップサイクルTシャツが登場! 一般社団法人アップサイクルがTSUMUGIを発表

企業連携プラットフォーム「一般社団法人アップサイクル」が「TSUMUGI」発表を行いました。SDGs fanは発表会に行ってきましたのでその模様をご覧下さい。アップサイクルTシャツや紙糸の企画内容について触れられています。

現代および将来の世代のために持続可能な社会の実現に向けて、日清紡グループのニッシントーア・岩尾株式会社、ネスレ日本株式会社、凸版印刷株式会社をはじめとする13社は、廃棄される資源や食品残渣のリサイクル率向上を推進する企業連携プラットフォームとして一般社団法人アップサイクル(本社:大阪市、代表理事:森原 洋)を設立し、第1弾として、廃棄される紙資源や間伐材を紙糸にアップサイクルするプロジェクト「TSUMUGI」を開始しました。それに伴い、2023年3月2日(木)に設立記者発表会およびプロジェクト説明会を開催しましたので、その模様をSDGs fanは取材してきましたのでご覧ください。
本日の司会は吉本芸人の木尾モデル氏が務めました。ネスレのシャツを着て元気に司会を務めるとのことです。

最初に挨拶を行ったのは一般社団法人アップサイクル代表理事(ニッシントーア・岩尾株式会社 繊維事業本部テキスタイル部長)森原洋氏。同氏は「より多くの企業様に声をかけて根づけて行きたい。我々将来の世代に引き継いでいく上にそう言った行動が根づいてない。アップサイクルする取り組みを世間に認知してほしい。アップサイクルの第一弾としまして、廃棄紙と間伐材としました。今回は14社参加していただきましたが、もっと広めていきたい」と語っていただきました。

次いでアップサイクルの理事の紹介に入り理事の嘉納未來氏(ネスレ日本株式会社 執行役員コーポレートアフェアーズ統括部長)、副理事の甲〆勲氏と海保学氏、事務局長の瀧井和篤氏がアップサイクルについて挨拶されました。

アップサイクル第一弾企画の「TSUMUGI」の紹介となります。同企画は紙資源や間伐材をチップにして加工し、紙の糸を作り、エプロンなど作ると言うプロジェクトです。日本はリサイクルされているイメージですが、実際のリサイクル率は2.7%と、まだまだ数字としては少ないのが現実です。

そういった「もったいない」という想いから、廃棄される紙資源や間伐材をアップサイクルするのが「TSUMUGI」になります。廃棄対象となるのは工場で製造時に規格外として廃棄対象となった紙資源や、六甲山の間伐から発生するスギを素材として活用しています。紙糸は柔らかくやさしい手触り地球にもやさしい衣服となります。また吸湿性や軽量性が特長で、メイドインジャパンならではの技術が詰まっています。

アップサイクルTシャツは吉本のお笑いコンビ、ロングコートダディがデザインしたもので、即売会にて100枚販売したところ売り切れるほど人気だったようです。シャツのメッセージの意味は次の通りです。

 

1.泡に矢印がついておりリサイクルをイメージ。「ビッグコーヒー、スモールマスター」という文字は「コーヒーが大きく見える?それともマスターが小さく見える?」というメッセージです。


2.地球環境のことを想い、青と緑の鮮やかな地球をあしらったデザインとなっています。


3.このまま気候変動していくと2100年から兎が溶けてしまう「死にたく無い!」という兎の心の声がデザインされています。

一般社団法人アップサイクルでは、新たな資源や技術の提供、製品開発、コラボレーションに関心のある企業・団体からの法人会員加入についてのお問い合わせを随時受け付けしているとのことです。
また、活動に賛同いただける一般賛助会員も募集しているとのことですので、参加してみたい方はアップサイクル様まで問い合わせてみてください。
・一般賛助会員年会費:5000円
・特典(例):石川県金沢市の伝統工芸である「加賀友禅毎田染画工芸」の技法を用いたハンカチタオル、など

今回の発表会で第二弾についても質問されましたが、まだまだ先のことで、またこれからどのような企業や団体が参加するのかも不明とのことです。ただこうしてアップサイクルを周知するために日々活動し続けるとのことです。近い内に第二弾の発表が行われそうです。



設立日:2023年2月7日
所在地:大阪市中央区本町3丁目
代表理事:森原 洋(ニッシントーア・岩尾株式会社 繊維事業本部テキスタイル部長)
理事:嘉納 未來(ネスレ日本株式会社 執行役員コーポレートアフェアーズ統括部長)
副理事:甲〆 勲(凸版印刷株式会社 関西ビジネスイノベーションセンター部長)副理事:海保 学(CNC株式会社 代表取締役)
事務局長:瀧井 和篤(ネスレ日本株式会社)
WEBサイト: https://upcycle.or.jp

名称

取り組み内容(今後の予定を含む)

ニッシントーア・岩尾株式会社 繊維産業における技術や知見の供給
ネスレ日本株式会社 「 ネスカフェ」や「キットカット」等の製品パッケージやコーヒー残渣の供給
凸版印刷株式会社 紙資源や加工技術の供給
シーエヌシー株式会社 コーヒー残渣の供給や運営店舗におけるアップサイクル製品の販売
日本ロレアル株式会社 化粧品や紙資源、オフィスで飲用したコーヒー残渣の供給
メットライフ生命保険株式会社 「メットライフ生命の森」の除伐材や紙資源等の供給
神戸市役所 「六甲山」等で間伐作業の実施や東京圏での情報発信
SHAREWOODS. 間伐材や加工技術の供給
株式会社艶金 食品残渣で染める「のこり染め」の供給
ZERO株式会社 運営するフードロス削減 BOX「fuubo」でアップサイクル製品の販売
特定非営利活動法人インクルーシヴ・ジャパン アップサイクル製品のデザインの供給
宗教法人車折神社 奉納後の玉垣の供給
備後撚糸株式会社 糸を撚り合わせる「撚糸」技術の供給
加賀友禅 毎田染画工芸 友禅染めの技術供給
国際連合広報センターサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標 15. 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
15.1 2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。
15.2 2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。
15.3 2030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ及び洪水の影響を受けた土地などの劣化した土地と土壌を回復し、土地劣化に荷担しない世界の達成に尽力する。
15.4 2030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。
15.5 自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。
15.6 国際合意に基づき、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスを推進する。
15.7 保護の対象となっている動植物種の密猟及び違法取引を撲滅するための緊急対策を講じるとともに、違法な野生生物製品の需要と供給の両面に対処する。
15.8 2020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行う。
15.9 2020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国や地方の計画策定、開発プロセス及び貧困削減のための戦略及び会計に組み込む。
15.a 生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員及び大幅な増額を行う。
15.b 保全や再植林を含む持続可能な森林経営を推進するため、あらゆるレベルのあらゆる供給源から、持続可能な森林経営のための資金の調達と開発途上国への十分なインセンティブ付与のための相当量の資源を動員する。
15.c 持続的な生計機会を追求するために地域コミュニティの能力向上を図る等、保護種の密猟及び違法な取引に対処するための努力に対する世界的な支援を強化する。