プレミアム電力データ提供サービス開始のお知らせ 分散した消費電力情報を一元管理し、毎日の消費電力管理を実現
ヒラソル・エナジー株式会社は、電力会社が設置している電気料金精算のための電力メーターの数値を、 ユーザーの希望する形式で提供するプレミアム電力データ提供サービスを開始しました。
100年続く太陽光発電の実現を目指すヒラソル・エナジー株式会社(東京都文京区、代表取締役:李 旻)は、プレミアム電力データ提供サービスを開始しました。
電力会社が設置している電気料金精算のための電力メーター(スマートメーター)の数値を、ユーザーの同意の下に同社が一般社団法人電力データ管理協会(東京都千代田区、代表理事:森川 博之/平井 崇夫)より取得し※1 、ユーザーが希望する形式で提供するサービスです。
電力の消費量は通常、使用量・料金の明細が手元に届く約2ヶ月後にしか知ることができません。同サービスは毎日の消費電力をわかりやすく見える化し、30分毎の消費電力量データを翌日に確認できます。当社が用意するWeb画面やシンプルなWeb API※2 を通じて情報提供するほか、個別カスタマイズプランもありますので、お客様のITシステムに直接データ連動することが可能です。2025年6月からはリアルタイムでの提供を予定しています。
小売電気事業者は電力自由化により従来の一般電気事業者10社から約700社に増加し、電気使用量の情報も分散しましたが、同サービスを利用することで異なる電気事業者の情報を一元的に管理することが可能です。
(1) 電力メーターの数値(検針値)を30分値で翌日に取得することで、消費電力の検知と後続の対応を迅速かつ手軽に行うことができます。
(2) 約700社に及ぶ小売電気事業者の電力データが混在していても一元的に統合して提供し、これまでのデータ整理にかかっていた人件費や遅延を削減できます。
(3) 数十単位の店舗網の電力データも簡単に一元管理し、見える化します。
(4) シンプルなWebAPIや、カスタマイズ※3 によるお客様のITシステムへの組み込みなど、要望に沿った多様なデータ提供方法があります。
通常、電気使用量や料金のお知らせは約2ヶ月後に確認できます。スーパーマーケット・コンビニエンスストアなど多くの店舗を管理する企業や、広範囲に支店を持つ金融機関など、電力ニーズが大きい組織にとっては、日常的に消費電力量をチェックし、必要に応じて迅速に対応できることが重要です。月単位の消費電力量の確認では情報収集の効率が低く対応が後手になる課題があるため、より頻度の高い日単位での状況把握が求められています。広範囲に拠点を構える企業にとって、契約している電力会社の数だけ使用量・料金明細を受け取るなかで情報を統合して全体を把握するためには多くの機材や時間、人件費を要します。
情報収集・集約業務を効率化するニーズに応えるため、同社は毎日の電力データを30分値で翌日にユーザーへ提供し、日常の管理業務に活用していただけるよう同サービスを開始しました。
毎日の消費電力データを早期に取得できれば、電力の過剰使用や過少使用などの異常を発見しやすくなり、迅速に対応することができます。具体例として、社用EV(電気自動車)の充電ステータス管理や、店舗の冷蔵・冷凍設備の異常検知に役立ちます。複数の電力会社と契約している状態でもモニタリング機能を通じて多拠点の電力情報が一元的に管理できるほか、契約する電力会社を変更する場面でもシームレスかつ継続的に電力データを取得できます。
同サービスでは、同社が蓄積した電力データマネジメントのノウハウを活かし、お客様のニーズや社内ITシステムに合わせカスタマイズするなど、多様な提供方法を用意しています。
・同社が提供するWeb画面
・シンプルなWeb API
・顧客のITシステムへの組み込み
・その他、指定の仕様にカスタマイズ
データ集計の単位は、日次と月次の2種類です。提供時期は、日次※4 の場合は翌日、月次の場合は翌月検針日10~16日後に提供します。各データの提供エリアは順次拡大中です。詳しくは送配電会社対応状況を参照。(表1)なお、日次データにはデータ欠測が発生する可能性がありますが、同サービスでは欠損のフラグを作成するとともに後日欠測値の補完を行うことが可能です。詳しくは、仕様表を参照。(表2)
同社は電力データ管理協会の設立時会員であり、利用会員としてデータ提供※5 が可能です。(表3)電力会社が提供する管理画面をスクレイピング※6 しないため、利用規約違反の懸念がなく、確実かつ安全にデータを取得できます。また、同社は電力データ管理協会の立ち上げ初期から参加していることで、電力データ管理協会経由の電力データの取り扱いに精通しており、データの特性や課題を熟知しています。そのため、トラブルシューティングにも迅速に対応可能です。
電力データ管理協会へ電力データ利用会員として参加するには、電力データ管理協会のシステムと接続するためのシステム投資やシステム更新のキャッチアップが必要です。また、必要条件であるISMSの第三者認証の取得には、組織の規定やルールを整備し、情報漏洩を防ぐことができるオフィスレイアウトをISO 27001 ISMSに準拠させる必要があります。※7 つまり、電力データ管理協会への参加には、費用と工数がかかりますが、当サービスは電力データ管理協会への参加せずとも手軽に電力データを取得できる、現時点で唯一のサービスです。※8
[スーパーマーケット]
数十店舗規模以上のチェーン店に対し、各店舗の消費電力状況を一括で見える化。電力データを解析することで、消費電力の急増・急減を検知し、冷凍・冷蔵庫の異常を疑うアラートによる通知と早期発見が可能。
[銀行]
全支店の電力使用状況を一元管理。支店により契約する電力会社が異なる場合でも、一元的にまとめて提供可能。
※1:電力データ管理協会:電力データ管理協会は、2020年6月の改正電気事業法第37条(2022年4月施行)に基づき、2022年6月に経済産業省から認定電気使用者情報利用者等協会として認定を受けた、安全かつ適正に電力データを利用・提供できる環境を実現すべく、有志により設立された一般社団法人です。
※2:API(Application Programing Interface)は、異なるソフトウェアアプリケーション間で情報や機能をやり取りするための仕組みです。例えば、同サービスではAPIを使って、消費電力データをユーザーのシステムに直接統合し利用可能にします。
※3:一部、仕様の調整ができない箇所もあります。
※4:通信状況が悪い場合、日次データに欠測が発生する可能性がありますが、6日後に確定値をお知らせします。月次データは確定値です。
※5:ユーザーがさらに第三者に提供することはできません。
※6:スクレイピング:WebサイトやWeb上のデータベースから必要な情報を抽出する手法
※7:同社においては、電気事業法に定める「電気使用者情報」に該当する情報も、個人情報として厳格な管理で取り扱います。プライバシーポリシーの内容は「電気使用者情報」にも適用されるものとします。 https://pplc.co/privacy-policy
同社の電力データ管理協会対応グループは、2023年6月にISMS認証を取得しました。 https://pplc.co/news/KoqZXrqJ
認証対象範囲:電力管理協会からのデータ授受、加工などこれらに関わる業務
※8:2024年5月現在。日本国内の電力データの提供サービスにおいて。同社調べ。
表3:電力データ取得の流れ
下記の流れで電力データの取得支援を行います。
1. お客様の情報と同意をいただく作業を行います。((1)と(2))
2. お客様の情報と同意を協会に照合し、確認作業を行います。((3)と(4))
3. 成功した場合はデータ取得を開始します。((5)と(6))
ヒラソル・エナジーは、百年続く太陽光発電の実現を目指す東京大学発スタートアップです。先端技術とデジタルソリューションの提供により、太陽光発電所の事業的価値と社会的価値を最大限引き出すことを目指しています。発電所の性能再生事業、発電所の集約化運営を推進する百年ソーラー事業、太陽光発電関連のDXソリューションの提供などを行っています。
・社名: ヒラソル・エナジー株式会社
・本社所在地: 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学アントレプレナープラザ501
・代表取締役: 李 旻
・事業内容: 百年ソーラー事業、太陽光発電所の修繕・再生サービス、地域電力支援事業、太陽光発電関連のデジタルソリューションサービス、その他付随する事業
・設立: 2017年2月21日
・HP: https://pplc.co
国際連合広報センターサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。
目標 7. すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
7.1 2030 年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。 7.2 2030 年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。 7.3 2030 年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。 7.a 2030 年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率及び先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究及び技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。 7.b 2030 年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、内陸開発途上国のすべての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。