さまざまな状況で髪がなくなってしまった方に向けて美容を楽しめるようにという活動
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【開催レポート】がん患者と向き合う看護師のための特別講義「Medical Care(メディカルケア) 講座」を開催

有限会社上松組が経営するヘアサロン「上松」は、まざまな状況で髪がなくなってしまった方に向けて美容を楽しめるようにという活動を聖路加国際病院と連携し2013年より続けています。

有限会社上松組(所在地:東京都中央区築地/代表取締役:上野 修平)が経営するヘアサロン「上松」は、「美容を通じて一生涯のお付き合いを」をモットーに、さまざまな状況で髪がなくなってしまった方に向けて美容を楽しめるようにという活動を、聖路加国際病院と連携し2013年より続けています。



この度、長野県看護大学大学院にてがん看護専門看護師を目指している大学院生に向けて、がん患者に寄り添ったアピアランスケアの講義やウィッグを使った実践型講義を開催しました。

【開催概要】
イベント名称:「Medical Care 講座」
日時:2024年11月13日(水)
場所:長野県看護大学大学院
講師:上野 修平(有限会社上松組 代表取締役)
講 義 内 容:
(1)抗がん剤治療による体と心の変化
(2)治療後の美容について
(3)ウィッグの試着体験

講義内容

(1)抗がん剤治療による体と心の変化

治療による脱毛後に生えてくる毛髪は、髪質が変化することがあります。そのため、元の髪質に近づけることを目指すよりも、新しい髪質とどう向き合い、受け入れていくかのプロセスを考えていただく内容です。

(2)治療後の美容について

治療後のヘアスタイルやネイル、メイクなど、美容への取り組みは、前向きな気持ちを育むきっかけになります。美容を楽しむ上でのポイントや、知っておくべき安心な事前情報について学んでいただく内容です。

(3)ウィッグの試着体験

ウィッグには、人毛と人工毛の2種類があり、植え方も手植えと機械植えの2タイプがあります。価格帯も数千円台から数十万円までと幅広く販売されています。体験では、参加者が実際にさまざまなウィッグに触れ、着け比べすることで、患者の生活スタイルやニーズに最適なウィッグを提案できる実践的な内容です。

▶ダイジェスト動画

特別講義への想い(上松代表:上野修平)
「自分の髪だろうとウィッグだろうと、”その人の美しさを引き出すこと”が美容師の仕事」

今、2人に1人ががんになると言われている時代で、聖路加国際病院の山内先生よりご相談いただき、抗がん剤治療をしているお客様も美容を諦めないためにはどうしたら良いのか考えるようになりました。お客様が化学療法で外見上のトラブルに見舞われた時、いつもの美容師さんが脱毛の相談に乗り、ウィッグをカットし、メイクを教えることができたら。いつものように美容を楽しむことができたら。がんになっても、お客様が「Beauty」を諦めなければならないことがないように。そんな想いで本プロジェクトを2013年から継続しています。

ウィッグメーカーMIGUSHIとの共同開発で、美容師と一緒に仕上げるウィッグ「スタイルウィッグ」を開発しました。

購入した状態でそのまま使うのではなく、ヘアカットと同じように、ウィッグをつけた状態でカットすることが可能な「美容用ウィッグ」です。
やわらかなカール感が好評の「大人エアリーショート」へ。お気に入りのスタイルを楽しみたい!そんな想いに寄り添うウィッグです。
これまで1000人以上のウィッグカットを手がけ、もっとプロの技術を最大限発揮できる「美容用」のウィッグを開発しました。髪の長さと量の「最適なバランス」を追求し、カットしやすさお手入れのしやすさを重視。一人ひとりの顔や骨格に合わせ、ヘアカットと同じようにカットすることが可能なウィッグです。

会社名: 有限会社 上松組
代表取締役: 上野修平
事業内容:
▶美容室経営(Hair Salon 上松)
▶メディカルケア特別講義
▶飲食店経営(スタンド上松)
ホームページ: https://uematsu-hair.com



国際連合広報センターサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標 3. あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

3.1 2030 年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生 10 万人当たり 70 人未満に削減する。
3.2 すべての国が新生児死亡率を少なくとも出生1,000件中12件以下まで減らし、5歳以下死亡率を少なくとも出生1,000件中25件以下まで減らすことを目指し、2030年までに、新生児及び5歳未満児の予防可能な死亡を根絶する。
3.3 2030 年までに、エイズ、結核、マラリア及び顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症及びその他の感染症に対処する。
3.4 2030年までに、非感染性疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する。
3.5 薬物乱用やアルコールの有害な摂取を含む、物質乱用の防止・治療を強化する。
3.6 2020 年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる。
3.7 2030年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスをすべての人々が利用できるようにする。
3.8 すべての人々に対する財政リスクからの保護、質の高い基礎的な保健サービスへのアクセス及び安全で効果的かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンへのアクセスを含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成する。
3.9 2030年までに、有害化学物質、ならびに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。
3.a すべての国々において、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の実施を適宜強化する。
3.b 主に開発途上国に影響を及ぼす感染性及び非感染性疾患のワクチン及び医薬品の研究開発を支援する。また、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS 協定)及び公衆の健康に関するドーハ宣言に従い、安価な必須医薬品及びワクチンへのアクセスを提供する。同宣言は公衆衛生保護及び、特にすべての人々への医薬品のアクセス提供にかかわる「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS 協定)」の柔軟性に関する規定を最大限に行使する開発途上国の権利を確約したものである。
3.c 開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において保健財政及び保健人材の採用、能力開発・訓練及び定着を大幅に拡大させる。
3.d すべての国々、特に開発途上国の国家・世界規模な健康危険因子の早期警告、危険因子緩和及び危険因子管理のための能力を強化する。