『だれでもどうぞ こどもしょくどう カバさん』
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こども食堂が、すべての人にとっての居場所に――絵本『だれでもどうぞ こどもしょくどう カバさん』刊行

株式会社童心社は、新作絵本『だれでもどうぞ こどもしょくどう カバさん』を刊行しました。

株式会社童心社(東京都文京区 代表取締役・後藤修平)は、新作絵本『だれでもどうぞ こどもしょくどう カバさん』を刊行しました。

子ども食堂を舞台にした絵本をつくりたい  ―ー南塚直子
10年ほど前でしたでしようか。子どもの貧困についての新聞記事を読みました。
その中に、子ども食堂の話や、夏休みは学校給食がないため、おなかを空かせている子どもたちがいると書かれていました。満足に食事をとることができない子どもたちがいると知って衝撃を受けた私は、自分の住む街の子ども食堂に連絡をとって、少しですが寄付をすることにしたのです。
そして、子ども食堂に行ったりしているうちに、子ども食堂を舞台にした絵本を作りたいという思いが次第に膨らんでいきました。

南塚直子(みなみづか なおこ)プロフィール
1949年和歌山県生まれ。ハンガリー国立美術大学で銅版画を学ぶ。銅版画の絵本に『うさぎのくれたバレエシューズ』『やさしいたんぽぽ』『キリンさん』(日本絵本賞)『青い花』(以上、小峰書店)等多数。2013年京都嵯峨美術大学陶芸科に入学、陶板画を学ぶ。陶板画の絵本に『月まつりのおくりもの』(小学館)『ゆきがふってきたの』(福音館書店)等がある。


子ども食堂に集う子どもに、大人に心を寄せて ――内田麟太郎
「おばけも出てくる、楽しい子ども食堂の話を書いて」。
それが絵を描かれた南塚直子さんの頼みでした。子どもたちに読んでほしい、子ども食堂の絵本です。まずは子ども食堂を運営されている方たちの願いに、こころを寄せていきました。そして、はじめてその戸をたたく子どもや、大人のちょっぴり不安なこころに。
そのふたつを自分の心に置きながら書きはじめました。おばけやカバたちも応援に来てくれました。どちらも子どもが大好きでしたから。

内田麟太郎(うちだ りんたろう)プロフィール
1941年福岡県大牟田市生まれ。絵本作家、詩人。1985年にデビュー作『さかさまライオン』(童心社)で絵本にっぽん賞を受賞。主な絵本に『がたごとがたごと』(童心社)「おれたち、ともだち!」シリーズ(偕成社)『うし』『ひばりに』(ともにアリス館)『うみべのいす』(佼成出版社)、詩集に『たんぽぽ ぽぽぽ』(銀の鈴社)などがある。



全国のこども食堂と支援する企業等を結ぶ活動を行っている認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえの三島理恵理事長より、本作についてご寄稿いただきました。

「だれでもどうぞ」がひらく、みんなの居場所
「だれでもどうぞ」。そのひとことから始まる、わくわくドキドキ、そして心があたたまる物語です。「こどもしょくどう カバさん」には、子どもたちはもちろん、ちょっとふしぎなお客さんもやってきます。はじめは遠慮がちだったり、ひとりぼっちだったりしたみんなも、あたたかいごはんを囲むうちに、少しずつ表情がやわらいでいきます。いっしょに食べることは、いっしょに生きること。湯気の立つお皿をはさんで、心と心がそっと近づきます。みんなで食卓を囲む時間は、だれかの孤独をやわらかくほどき、「ここにいていい」と感じさせてくれます。小さな「いただきます」と「ごちそうさま」が、明日へ向かう力になることを、本書はやさしく伝えてくれています。
「こどもしょくどう」は、おなかを満たすだけでなく、だれかと出会い、安心して過ごせる「みんなの居場所」です。年齢や立場をこえて同じ食卓を囲む時間が、人と人とのやさしいつながりを育み、心を支えます。本作には、そんな居場所のあたたかさと力が込められています。子どもには物語の楽しさを、大人には多様性と支え合う社会の姿をやさしく伝えてくれる一冊です。読み終えたとき、きっと「こどもしょくどう」に足を運んでみたくなるでしょう。
――三島理恵(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長)


認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ
全国のこども食堂を支援・応援する中間支援団体。
各地のこども食堂ネットワークを支援する地域ネットワーク支援事業、こども食堂支援を行う企業・団体との協働事業、こども食堂の実態を調査・研究し広報・啓発する事業などを行っています。
こども食堂が全国のどこにでもあり、みんなが安心して行ける場所となるよう環境を整えるとともに、多くの人たちが未来をつくる社会活動に参加できることを目指したさまざまな活動を行っています。



『だれでもどうぞ こどもしょくどう カバさん』の売上の一部は、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえに寄付されます。
本作の最後には、作者から読者の子どもたちへのメッセージが掲載されています。

『だれでもどうぞ こどもしょくどう カバさん』(内田麟太郎・ぶん 南塚直子・え)より

『だれでもどうぞ こどもしょくどう カバさん』(内田麟太郎・ぶん 南塚直子・え)より

外務省 SDGsサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標 2. 飢餓に終止符を打ち、食糧の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
2.1 2030年までに、飢餓を撲滅し、すべての人々、特に貧困層および幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食糧を十分得られるようにする。
2.2 5歳未満の子どもの発育障害や衰弱について国際的に合意されたターゲットを2025年までに達成するなど、2030年までにあらゆる形態の栄養失調を撲滅し、若年女子、妊婦・授乳婦、および高齢者の栄養ニーズへの対処を行う。
2.3 2030年までに、土地その他の生産資源、投入財、知識、金融サービス、市場、および付加価値や非農業雇用の機会への平等なアクセスの確保などを通じて、女性、先住民族、小規模な家族経営の農家、牧畜家および漁師をはじめとする、小規模食糧生産者の農業生産性および所得を倍増させる。
2.4 2030年までに、持続可能な食糧生産システムを確保し、生産性および生産の向上につながるレジリエントな農業を実践することにより、生態系の保全、気候変動や極端な気象現象、干ばつ、洪水その他の災害への適応能力向上、および土地と土壌の質の漸進的改良を促す。
2.5 2020年までに、国内、地域、および国際レベルで適正に管理および多様化された種子・植物バンクなどを通じて、種子、栽培植物、飼育動物・家畜、およびその近縁野生種の遺伝的多様性を維持し、国際的合意に基づく遺伝資源および伝統的な関連知識の活用による便益へのアクセスおよび公正かつ公平な共有を推進する。
2.a 国際協力の強化などを通じて、農村インフラ、農業研究・普及サービス、技術開発、および植物・家畜遺伝子バンクへの投資を拡大し、開発途上国、特に後発開発途上国における農業生産の強化を図る。
2.b ドーハ開発ラウンドの決議に従い、あらゆる形態の農産物輸出補助金および同一の効果を伴うすべての輸出措置の並行的廃止など、世界の農産物市場における貿易制限や歪みを是正および防止する。
2.c 農産物商品市場およびデリバティブ市場の適正な機能を確保するための措置を講じ、食糧備蓄などの市場情報への適時のアクセスを容易にすることにより、食糧価格の極端な変動に歯止めをかける。