SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」~ジェンダーバイアスにとらわれない商品展開が世界的に話題に。性別問わず遊べるジェンダーレス玩具のご紹介~
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SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」~ジェンダーバイアスにとらわれない商品展開が世界的に話題に。性別問わず遊べるジェンダーレス玩具のご紹介~

SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」(Goal5: Gender equality)は、性別による差別や格差、不平等をなくそうという目標です。今回の記事では、こどものジェンダーへのステレオタイプを排除するための取り組みについて、大手老舗玩具メーカーの「レゴ( LEGO )」や「シルバニアファミリー」など事例をご紹介いたします。

このように、SDGsの目標5は性別による社会的な差別や偏見、不平等をなくし、「男性だから」「女性だから」といったイメージや役割に縛られることなく、一人ひとりが自由に生きていけるようにするを目的としています。

今回の記事では、こどものジェンダーへのステレオタイプを排除するための取り組みについて、大手老舗玩具メーカーの「レゴ( LEGO )」や「シルバニアファミリー」など事例をご紹介いたします。

近年“持続可能な開発目標 (SDGs)”で掲げられている「ジェンダーレス」 をテーマにした社会的な取り組みが注目されています。そんな中、多くの玩具メーカーでもこどものジェンダーへのステレオタイプを排除するための取り組みが行われています。 例えば、 世界最大の玩具メーカーであるレゴ( LEGO )は、今年の10月中旬に、製品の「男の子用」「女の子用」という表示を廃止し、自社サイトでも性別による検索を不可にする と発表。この背景にレゴ社が行った各国の親子に対する以下の調査があります。

・男児の71%、女児の42%が異性向けの玩具で遊ぶとからかわれると心配していると回答
・親の76%が「息子にレゴで遊ぶことを勧める」と回答する一方、 「娘に勧める」と回答したのは僅か24%

アメリカ・カリフォルニア州で、こども向け商品の「ジェンダーバイアス」に対処することを目的として、おもちゃや育児用品を男女で分けずに陳列することを義務化する法律が成立しました。ある女の子が男の子のコーナーに行かなければ欲しいおもちゃが見つからないと疑問を抱いていたのがきっかけです。小売大手のTarget社においても、過去に店内においてジェンダーに基づく表示の使用を止めることを発表しているなど、米国ではジェンダーレスへの取り組みが盛んになっています。

2021年にグローバル展開35 周年を迎えた「シルバニアファミリー」。発売当初から動物をモチーフにしたアイテムを展開し、性別や年齢を問わず、幅広いお客様より愛されてきました。その取り組みとしてジェンダーバイアスにとらわれない商品づくりがあります。

■性別や人種を選ばないバラエティ豊かなアイテムが続々登場!
もともと女の子の遊ぶ玩具のイメージが強かったシルバニアファミリーですが、上記のような性別にとらわれない商品づくりの一環として、近年ではログハウスや車アイテムといった商材も登場し、より一層性別を問わない様々な遊び方を提案しています。

トミカは、タカラトミー社が販売している自動車玩具です。これらは、車という観点からこれまで男の子が遊ぶイメージが世の中に醸成されていました。しかし、昨今タカラトミーでは女の子にもトミカで遊んでほしいという思いから、「ハローキティ」のデザインなど 女の子でも手に取りやすいデザインを多く販売しています。このような取り組みから、男の子だけではなく女の子のユーザーが増えています。

アクアビーズは、イラストシートに合わせてビーズを並べ、水をかけるだけでビーズアートが作れる玩具です。ビーズアートは、もともと“女の子の遊び”というイメージが強いですが、アクアビーズでは、車や昆虫、乗り物といった当初用意のなかった作例のほか、 性別問わず人気のアニメモチーフアイテムなども続々登場しており、多くの子どもが遊んでいます。またアクアビーズは立体作品の製作も可能なため、子どものみならず、大人の方にも人気な商材です。

本商材は、「ドライバー」を使って本格的なねじ留めを体験できるDIYキットです。これまで、“工具は男性が持つもの”といったイメージが強かったですが、ねじハピは、カラフルなモチーフをふんだんに取り入れており、女の子も手に取りやすいパッケージとなっております 。また、「電動ドライバー」 のため、 男女の力の差に影響を受けず、簡単にねじ留めを楽しめます。

国際連合広報センターサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標5. ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う
5.1 あらゆる場所におけるすべての女性及び女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。
5.2 人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性及び女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。
5.3 未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚及び女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。
5.4 公共のサービス、インフラ及び社会保障政策の提供、ならびに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。
5.5 政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参画及び平等なリーダーシップの機会を確保する。
5.6 国際人口・開発会議(ICPD)の行動計画及び北京行動綱領、ならびにこれらの検証会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康及び権利への普遍的アクセスを確保する。
5.a 女性に対し、経済的資源に対する同等の権利、ならびに各国法に従い、オーナーシップ及び土地その他の財産、金融サービス、相続財産、天然資源に対するアクセスを与えるための改革に着手する。
5.b 女性のエンパワーメント促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。
5.c ジェンダー平等の促進、ならびにすべての女性及び女子のあらゆるレベルでのエンパワーメントのための適正な政策及び拘束力のある法規を導入・強化する。