フィリピンコーヒー農家支援プロジェクト
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フィリピンコーヒー農家支援プロジェクト総額200万円を越える寄付が集まる

【目標8「働きがいも経済成長も」】「地球の才能を育むストーリーファンディングSPIN(スピン)」にて、シサム工房と環境NGOコーディリエラ・グリーン・ネットワークが実施していたフィリピン農家と森を支援するクラウドファウンディングプロジェクトについてご紹介します。

目次
■ 支援金で皮むき機を寄付 >>
■ プロジェクト発起人である反町さんからの感謝の言葉 >>
■ コロナ禍におけるフェアトレードの大切さ >>
■ クラウドファンディングの概要 >>
■ ストーリーファンディングサービス「SPIN」について >>
■ 「SPIN」でのプロジェクト立ち上げ希望者を受付中 >>
■ 有限会社シサム工房について >>
■ 環境NGO コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)について >>
■ 株式会社Freewillについて >>
■ SDGs目標8「働きがいも経済成長も」とは? >>

ICTとデザインの力でサステナブルな世界の実現を目指す株式会社Freewill (本社:東京都港区、代表取締役:麻場 俊行(Toshi Asaba))が運営する「地球の才能を育むストーリーファンディングSPIN(スピン)」にて、シサム工房(京都市左京区 代表水野泰平)と環境NGOコーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN フィリピン・バギオ市)が実施していたフィリピン農家と森を支援するクラウドファウンディングプロジェクトは、目標であった2,650,000円を上回る総額2,728,157円の資金調達を達成し、皮むき器、脱穀機、ビニールハウスなどをコーヒー農家に届ける活動を開始しました。

2021年7月から約3か月にわたり実施していた第1フェーズでは、集まった寄付金額1,124,927円で収穫後の皮むき機をフィリピンのコーヒー農家に届けました。

プロジェクト発起人である環境NGOコーディリエラ・グリーン・ネットワークの反町眞理子(そりまち・まりこ)さんは、ルソン島北部山岳地方でアグロフォレストリー(森林農法)でコーヒーの木を植え、森林保全と同時にコーヒーからの収入で先住民族の暮らしの向上を目指す活動を15年にわたって続けてきました。原生林の野菜畑への転換を止め、野鳥や小動物や虫たちなどの棲む生態系の保全を図り、先住民古来の自然とのバランスの取れた暮らしをできるだけ維持していってほしいという想いからの活動です。

しかし、農家がコーヒーを生産するには、時間も労力もかかります。しかも、フィリピンのコーヒー農家の多くは今も収穫後の精選作業を臼と杵を使った手作業で行っていて、たいへんな重労働となっています。さらに手作業による精選では、品質にばらつきが出てしまい、ただでさえ多くない出荷量は欠点豆を取り除くことで、さらに少なくなってしまいます。そうした状況から、コーヒー栽培を諦める人が出てきていました。

そこで、農家が「臼と杵」を手放し、重労働から解放されるよう、収穫後のコーヒー豆の精選や乾燥に必要な機材を農家に届けるプロジェクトを立ち上げました。第1フェーズでは150名以上の方からあたたかいご支援を頂き、マニュアル皮むき機を4つのコーヒー生産地に届けました。第2フェーズで集まった支援金では、脱穀機、乾燥に使うビニールハウス用資材などを購入する予定です。今後も、アグロフォレストリーによる植樹を継続すると同時に、コーヒー農家の労働環境を整備していくことで、山岳地方の貴重な森を守りながら世界中の皆さんにおいしいコーヒーを提供していきたいと考えています。

コロナ禍で誰もが不安や困難を経験し、心の余裕を失いがちの日々。そんな中でも、フィリピンの小さなコーヒー農家の暮らしや森に想いを馳せていただいた方々に心より感謝いたします。

先月より支援金で購入させていただいた機材の支給を開始しておりますが、コーヒー農家の方たちの喜びようは想像以上のものでした。
多くの農家の人が山奥深いコミュニティからこの2年間、一歩も出ておらず、どこもかしこも陸の孤島状態です。そんな中、都会からピッカピカの新品のコーヒーの収穫後の加工機材をわざわざ何時間もジプニー(小型トラックみたいな乗り物)に乗って届けに来た私たちを見る彼らのまなざしは、ちょっと不安を含む(ウィルス持ってない?)異星人を見るかのようでした。
「このどこにも行けない状況の中でも、自分たちは忘れられた存在ではない」
「コロナ禍でも自分たちの暮らしを思ってくれている人がいる」
と知ることは、彼らにとってどれだけ大きな励みになることでしょうか。
そのことはみなさまに寄付していただいたお金とそのお金で購入しお届けした機材とともに、彼らの暮らしを力強く支えていくものだと思います。

今後、支援金による活動の様子は随時、SPINのプロジェクトページ(https://spin-project.org/projects/73) で報告を継続していきますので、引き続きお付き合いをよろしくお願いいたします。皆様のお気持ちは確実にお届けします!

日本側でコーヒープロジェクトを支えていたのがフェアトレード会社「シサム工房」です。代表の水野泰平さんは「生産者への注文を減らさない、止めない」を合言葉に、「コロナ禍でもできることは何でもやっていこう!」といろいろなことに取り組んで来ました。
水野代表は「世界の経済はコロナ感染でかつてない経験をしていますが、こういう非常時にこそ、生産者の環境・社会・経済を守るフェアトレードが力を発揮します。確かに販売量を維持するのは難しいですが、生産者への注文は減らしません。どんな状況にあっても生産者との継続的な関係を保ち、信頼関係を築き上げていくことがフェアトレードの大きな使命の一つだと思っています」と話します。

本プロジェクトの支援先である農家から届けられた「シサムコーヒー」はシサム工房のオンラインショップで購入できます。

https://sisam.shop-pro.jp

ぜひあたたかいコーヒーを飲みながら生産者の人々の笑顔を思い描いてみてください。

・クラウドファウンディング期間:2021年7月16日(金)14:00 〜 2022年1月7日(金)23:59
※現在は、フィリピンでの活動期間中ですが、「今からでも支援をしたい」という人のために、活動期間中も継続して支援金を受けつけています。

・目標資金:¥2,650,000
・内訳: 事業費(コーヒーの実皮むき機10台、パーチメント・コーヒー殻むき機2台、ドーム型乾燥ビニールハウスづくり4か所、乾燥トレイ100枚、機材運搬費用、打ち合わせ用交通費、ステンレス製水タンク1台)、事務管理費、手数料
・プロジェクトURL:https://spin-project.org/projects/73
今後、支援金による活動の様子は随時、SPINプロジェクトページにてレポートされます。

「SPIN」は、業界最安級手数料で日英対応により世界中から共感と支援を募れる新しいクラウドファンディングサービスです。“地球の才能を育む“ストーリーファンディングサービスとなっており、世界各地の社会貢献型プロジェクトの数々を心に響く「ストーリー」として発信します。
プロジェクト発起人、支援者、推薦者の全員が一丸となって”才能”を育てていくことで地球を循環(SPIN)させていきます。"才能"とは人や子どもに限らず、後世に残すべき、自然、動物、文化、芸術、スポーツなども含まれます。

また、単発支援ではなく持続的な支援を募れる仕組みとなっており資金調達期間は、発起人のみなさまが希望する限り継続することができます。

「信頼」にこだわるサービスとして、3つのTを大切にしています。
・Transparency:関わる人を見える化
・Traceability:お金の流れを見える化
・Trustability:社会貢献度を見える化

特に、ブロックチェーン技術を用いて寄付金の流れを見える化することで、寄付金の不正利用を防ぎ、透明性を担保することで安心して支援者の皆さまに寄付して頂けます。

寄付をすると同時に寄付額の1%がSeC(サステナブルエココイン)として支援者に還元され、再寄付や失効すると自動的に"森の苗木"に寄付されるポイント制度が導入されており、プロジェクトの支援だけでなく同時に地球環境にも貢献できる「使うだけでEco」なサービスです。


SPINサービスサイト:https://spin-project.org/

シェルジュによるプロジェクト達成に向けた伴走サポートなどクラウドファンディングが初めてという人でも安心してお使い頂けます。

ご希望の方は、SPINチームまでお問い合わせください。
・クラウドファンディングを検討しているが、どのように進めたら良いか悩んでいる方
・SDGsの達成に向けたアクションや取り組みの支援者を増やしたい方
・地球の未来に残したい「才能(自然、文化、スポーツ、芸術、子どもたちの未来、etc)」がある方
・企業のCSR・CSV・SDGs関連部署のご担当者様
・ソーシャルビジネス事業を行っている方

お問い合わせ: support@spin-project.org
SPINでプロジェクトを立ち上げたい皆様へ:https://spin-project.org/landing

1999年4月25日に京都の郊外で小さなフェアトレードショップとして誕生。学生時代に人権や貧困の問題と出会い、シサム工房の代表 水野 泰平(みずの たいへい)が、社会経済的に立場の弱い人たちとよりいい形でつながって生きていきたい、と強い想いを持ったのが始まり。
創業以来、オリジナルの商品開発を行い、商品の質やデザイン、提案する空間にこだわりながら、一貫してフェアトレードにチャリティではなく、事業として取り組む。 現在、京都、大阪、神戸、吉祥寺に直営8店舗を展開している他、全国300の小売店を通して、コーヒーや、アパレル品、雑貨、インテリア商品などを販売している。
* シサムとは、アイヌ語で「よき隣人」 を意味する言葉。

〒606-8221京都市左京区田中西樋ノ口町94-2
TEL 075-724-5677/info@sisam.jp
website: https://sisam.jp/
Online Store: https://sisam.shop-pro.jp/

2001年フィリピン共和国ルソン島北部山岳地方の中心都市・バギオ市で、在住の日本人・反町眞理子(そりまち・まりこ)と日本人1名、そして3人のフィリピン人によって設立。山岳地方の環境保全とそこに暮らす先住民族の貧困削減・生計向上を主な目的とし、森林再生と水源涵養のための植樹プロジェクト、先住民族の伝統文化をベースとしたアートを活用した環境教育プログラム、持続可能な地域資源を活かした適正技術によるエネルギー事業、アグロフォレストリー事業などを行ってきた。2011年から2018年まで継続したフィリピン企業のCSRによる森林再生事業ではタバコ栽培農家とともに毎年100万本の植樹を達成。アグロフォレストリー事業では山岳部の気候や土壌に適したアラビカコーヒーの栽培を推進し、2015年の開始以来100万本近い植樹を山岳地方各地で行ってきた。(うちコーヒーは16万本強)

HP(日本語):https://www.cordilleragreen.net
反町紹介記事:時事ドットコム https://www.jiji.com/jc/v4?id=202101cpym0001
[E-Mail]
info@cordilleragreen.net
cordigreen@gmail.com

シリコンバレーに姉妹会社を持ち、ICTエンジニアリングとソーシャルサービス開発を行うIT企業です。「FREEWILL(自由意志)」に従った働き方・生き方がしたいと考える世代が活躍できる社内環境や自社サービスに取り組んでいます。2021年は16期目を迎え、約160名のスタッフをかかえ、日本はもちろんのこと、日本はもちろんのことアジア、アフリカ、アメリカなど世界中から外国籍のスタッフが在籍。サービスを使えば使うほど森が増え、人類社会の豊かな生活と地球環境の共存共栄を可能にするSustainable eco Society(持続可能なエコ社会)の実現を目標として「地球の才能を育むストーリーファンディングサービスSPIN」を含む3つのソーシャルサービスを2019年12月にリリース。2021年10月には「買い物をするだけで森が増えるエシカルオンラインマーケット tells market」をオープン。2021年12月には、お客様の失効したポイントを「森の苗木」に分配する仕組みSustainable eco Society制度をスタート。

企業HP:https://www.free-will.co

Sustainable eco Society公式サイト:https://sustainable-eco-society.com/

詳細は、外務省のホームページにあるSDGs関連サイト【JAPAN SDGs Action Platform】に掲載の「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」にあります。

目標8:包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

この目標では、産業の拡大だけではなく、労働者の権利についても言及されています。
目標8のターゲットは下記の表をご覧ください。
8.1 各国の状況に応じて、一人当たり経済成長率を持続させる。特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成長率を保つ。
8.2 高付加価値セクターや労働集約型セクターに重点を置くことなどにより、多様化、技術向上及びイノベーションを通じた高いレベルの経済生産性を達成する。
8.3 生産活動や適切な雇用創出、起業、創造性及びイノベーションを支援する開発重視型の政策を促進するとともに、金融サービスへのアクセス改善などを通じて中小零細企業の設立や成長を奨励する。
8.4 2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導 20 の下、持続可能な消費と生産に関する 10 カ年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る。
8.5 2030年までに、若者や障害者を含むすべての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、ならびに同一労働同一賃金を達成する。
8.6 2020年までに、就労、就学及び職業訓練のいずれも行っていない若者の割合を大幅に減らす。
8.7 強制労働を根絶し、現代の奴隷制、人身売買を終らせるための緊急かつ効果的な措置の実施、最悪な形態の児童労働の禁止及び撲滅を確保する。2025年までに児童兵士の募集と使用を含むあらゆる形態の児童労働を撲滅する。
8.8 移住労働者、特に女性の移住労働者や不安定な雇用状態にある労働者など、すべての労働者の権利を保護し、安全・安心な労働環境を促進する。
8.9 2030年までに、雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。
8.10 国内の金融機関の能力を強化し、すべての人々の銀行取引、保険及び金融サービスへのアクセスを促進・拡大する。
8.a 後発開発途上国への貿易関連技術支援のための拡大統合フレームワーク(EIF)などを通じた支援を含む、開発途上国、特に後発開発途上国に対する貿易のための援助を拡大する。
8.b 2020年までに、若年雇用のための世界的戦略及び国際労働機関(ILO)の仕事に関する世界協定の実施を展開・運用化する。