児童労働反対世界デーにできる3つのこと
「子ども・若者が自らの意志で人生や社会を築ける世界をつくるために、子どもや若者の権利を奪う社会課題を解決する」ことを目指し活動する認定NPO法人ACEは、6月12日の「児童労働反対世界デー」に向けて、児童労働撤廃のために3つのアクションを提案。
児童労働とは、義務教育を妨げる労働や法律で禁止されている18歳未満の危険・有害な労働のことを指します。世界には1億6000万人、子どもの10人に1人が児童労働をしているといわれています(ILO/UNICEF:2021年発表推計)。
児童労働は、遠くの貧しい国の問題と思われがちですが、日本に暮らすわたしたちとも決して無関係ではありません。
例えば、衣服の原料であるコットンやチョコレートの原料であるカカオの生産現場でも、多くの子どもが学校に通うこともできずに危険・有害な児童労働をしていることが問題となっています。
身の回りの多くのものを輸入に頼る日本で生活している私たちは、気づかないうちに児童労働で作られたものを消費している可能性があるのです。
小さなアクションでも、たくさんの人の想いが集まれば、大きな力となります。まずは、たくさんの人がこの問題を「知る」ことがとても重要です。ACEは、児童労働撤廃のために市民一人ひとりができるアクションとして以下3点をご提案します。
1. ACEのクラウドファンディングを応援する (6/2〜7/31)
児童労働、虐待、暴力…子どもの苦しみがなくならない根底には、「子どもには人として大切にされ、尊重される権利がある」という「子どもの権利」が、日本でも、世界でも理解されず、後回しにされているからではないかと、私たちはACE考えています。
すべての子どもが児童労働から守られ、子どもの権利を世の中の「あたりまえ」にしていくため、ACEの活動全般への資金を募るためのクラウドファンディングを2023年6月2日(金)より開始します。
【クラウドファンディング概要】
子どもの権利をあたりまえに!今、ACEと一緒に未来へのアクションを~つかもう 児童労働のない未来を。ACE SDGsプロジェクト2023~
・実施期間:2023年6月2日(金)0時 〜 2023年7月31日(月) 23時まで ・目標金額:15,000,000円 ・目標支援者数:1,000人 ・詳細・支援はこちら:https://readyfor.jp/projects/ACE_SDGs2023(※6月2日0時サイト公開予定) |
2. 「ストップ!児童労働キャンペーン」に参加する(6/1~6/30)
ACEが事務局を務める「児童労働ネットワーク」では、毎年、児童労働反対世界デーを中心に「ストップ!児童労働キャンペーン」を行っています。
キャンペーンのウェブサイトでは、「児童労働について知る」コンテンツのほか、「児童労働にレッドカード!」の意味を込めたレッドカードの写真をSNSに投稿する「レッドカードアクション」、Twitterのプロフィール写真用の「ストップ!児童労働」のフレームなどを紹介しており、「おうちでできるアクション」への参加を呼びかけています。
3. 映画「THE PRICE OF FREE」を観る
「THE PRICE OF FREE」は、ノーベル平和賞受賞者、カイラシュ・サティヤルティ氏がどのように子どもたちを児童労働から救出し、グローバルなムーブメントを起こしたかを追ったドキュメンタリー映画です。YouTubeで無料公開されています。(日本語字幕あり。)
ACEでは、この映画の自主上映会を開催する個人・団体を募集しています。クラブ活動、サークル、職場などで上映会を開催し、児童労働の撤廃に向けて何ができるのかを、あなたの周りの人々と一緒に考える日にしてみませんか?YouTubeを視聴できる環境とデバイスがあれば、どなたでも無料で開催できます。
上映会開催の詳細はこちら:https://acejapan.org/info/2023/05/349245#03
\「児童労働」と「子どもの権利」を 知って、知らせて、アクションしよう!/
毎年6月12日は児童労働反対世界デーです。この日をきっかけに一人でも多くの人が児童労働問題について知り、知ったことを周りの人に知らせ、さらに一歩アクションを踏み出せるよう、児童労働と子どもの権利についてのオンラインイベントを開催します。
・日時:2023年6月12日(月)19:30-21:00(19:15開場) |
ACE(エース)は、「子ども、若者が自らの意志で人生や社会を築くことができる世界をつくるために、子ども、若者の権利を奪う社会課題を解決する」ことをパーパス(団体の存在意義)に掲げ、児童労働の撤廃と予防に取り組む国際協力NGOです。2014年にノーベル平和賞を受賞されたカイラシュ・サティヤルティさんが呼びかけ、世界103カ国で行われた「児童労働に反対するグローバルマーチ」を日本でも実施するため、1997年に学生5人で設立しました。
インドのコットン生産地とガーナのカカオ生産地で危険な労働から子どもたちを守り、日本で児童労働の問題を伝える啓発活動、政府や企業への提言活動、ネットワークやソーシャルビジネスを通じた児童労働を解決するための活動を行っています。
外務省 SDGsサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。
目標10 国内および各国間の不平等を減らす
10.1 2030年までに、各国の所得下位40%の所得成⻑率について、国内平均を上回る数値を漸進的に達成し、持続させる。 10.2 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。 10.3 差別的な法律、政策及び慣行の撤廃、ならびに適切な関連法規、政策、行動の促進などを通じて、機会均等を確保し、成果の不平等を是正する。 10.4 税制、賃金、社会保障政策をはじめとする政策を導入し、平等の拡大を漸進的に達成する。 10.5 世界金融市場と金融機関に対する規制とモニタリングを改善し、こうした規制の実施を強化する。 10.6 地球規模の国際経済・金融制度の意思決定における開発途上国の参加や発言力を拡大させることにより、より効果的で信用力があり、説明責任のある正当な制度を実現する。 10.7 計画に基づき良く管理された移民政策の実施などを通じて、秩序のとれた、安全で規則的かつ責任ある移住や流動性を促進する。 10.a 世界貿易機関(WTO)協定に従い、開発途上国、特に後発開発途上国に対する特別かつ異なる待遇の原則を実施する。 10.b 各国の国家計画やプログラムに従って、後発開発途上国、アフリカ諸国、小島嶼開発途上国及び内陸開発途上国を始めとする、ニーズが最も大きい国々への、政府開発援助(ODA)及び海外直接投資を含む資金の流入を促進する。 10.c 2030年までに、移住労働者による送金コストを3%未満に引き下げ、コストが5%を越える送金経路を撤廃する。