「社会課題をアップサイクルファッションで表現!Z世代が今、感じること、未来への思いを発信します!」
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「社会課題をアップサイクルファッションで表現!Z世代が今、感じること、未来への思いを発信します!」公開プレゼンテーションが開催

文化服装学院と株式会社 SHIBUYA109エンタテイメントの産学連携プロジェクト「社会課題をアップサイクルファッションで表現!Z世代が今、感じること、未来への思いを発信します!」公開プレゼンテーションが開催されました。

文化服装学院と株式会社 SHIBUYA109エンタテイメントの産学連携プロジェクト「社会課題をアップサイクルファッションで表現!Z世代が今、感じること、未来への思いを発信します!」公開プレゼンテーションが、1月24日(水)13:30から文化服装学院B201ホールで開催されました
ファッション流通科の1年生7クラス320人が52チームに分かれ、古着屋「西海岸」から提供されたアイテム550点を使用したアップサイクル作品52LOOKSを製作、身近な社会課題を表現した作品が会場に展示されました。

公開プレゼンテーションでは、最終選考に残った14作品が1組づつステージ上に配置され、1組5分の持ち時間をつかい、学生たちが掲げる社会課題、課題設定の経緯・問題点、作品づくりに込めた想いを熱く解説しました。

審査は「テーマ発見・分析力/コンセプト発想力/アップサイクル度/ヴィジュアルクリエーション力/プレゼン力」の基準をそれぞれ5点満点で評価、4人の審査員により上位3組の順位が決定しました。

1位:1年4組 リーダー:肥後 空我、テーマ:若者の自殺について
2位:1年4組 リーダー:落合 瑚々、テーマ:誹謗中傷について
3位:1年6組 リーダー:春元 結衣、テーマ:男女差別

上位3組に入賞したアップサイクル作品は、学生たちのメッセージとともにSHIBUYA109渋谷店 2階アドスペースに、他11作品は3階・4階のエレベータホールに、計14作品が2/27(火)~3/11(月)まで展示されます。
若い世代が訪れるSHIBUYA109渋谷店に作品が展示され、メッセージを発信していくことで多くの若者たちの意識向上につながり、SDGsの達成に貢献できる取り組みとなることを期待します。

・株式会社SHIBUYA109エンタテイメント
運営事業部 店舗運営部 ディレクター 石田直裕 氏
「普段よく耳にする社会問題からあまり世の中に浸透していない社会問題まで、それぞれのチームが短い製作期間で幅広い社会問題について深堀りし分析、衣装製作本当にお疲れ様でした。どのチームも本当に素晴らしい作品で、順位の付けようがありませんでしたが、今回はZ世代がファッションを通じて社会問題と向き合い、世の中に想いを発信していく事を第一に考えたとき、未来に期待できそうな実用的なスタイリングや新しいファッションアイデアを審査のポイントとして考えた。今回決まった14チームの衣装がSHIBUYA109に展示され、多くの来館者の目に留まることで、Z世代が考えるファッションの形を理解、浸透していけるように私達も今後の施策や、取り組みに活かしていきたい」

・日本ファイバー株式会社(古着屋「西海岸」)
 ディレクター 鹿田 匠 氏
「全て見させていただいてとても素敵な作品ばかりで、みなさんどれだけ時間かけてやってこられたかというのが伝わってきた。提供側としてこのプロジェクトに参加してよかった。 社会的課題はそれぞれバラバラのようにみえて何かしらひとつに繋がっているんじゃないかを今回特に感じることができた。メッセージ性の強さ、作品のインパクト含め素晴らしかった」

・ユウミアリア
 デザイナー 鈴木ゆうみ 先生
「講義のときから作品を見ていたが、素晴らしい完成度で今日を迎えられたことがみなさんの持っている力以上だったのではないかと思う。一人ひとりの個性を大事に今回はチームというかたちでモノづくりをしていてその楽しさだったりむずかしさっていうのを乗り越えてきたのかなと洋服を見ながら感じた。その皆さんが持っている個性などをこれからも洋服をつくる人生だったり自分の人生においてよりよく発揮していけたらいいのではないかなと思う」

・文化服装学院
 学院長 相原幸子 先生
「みなさんのプレゼンを聞かせていただいてそれぞれどのチームも社会課題をテーマにして鋭く切り込んでいったのですが、上位3チームのリメイク作品が特に素晴らしかった。 1位の作品は学内コンテストのデザイン部門に出してもいいくらい素晴らしい作品ができたんじゃないかなと思う。1年生ですのでまた来年2年生に向けて頑張っていただきたい」



1位:1年4組 リーダー:肥後 空我、テーマ:若者の自殺について

「社会問題を考えたときに若者の自殺と自分たちが作りたいものがリンクしてこのテーマを選びました。小さな嫌な感情が積み重なって、大きな負の感情が集まったという想いを表現しました。作品のコンセプトは『愛』。ベースは暗い色で表現、明るい色でバックハグ、愛をイメージしました。自殺の原因はちょっとしたことかもしれないけれど、小さな積み重ねだということを伝えたいです。20着ほどの服を使って、全てハサミで切り、縫い合わせての繰り返しで生地を作りました。時間がかかり大変でしたけどチーム全員で協力し、完成した作品です」

2位:1年4組 リーダー:落合 瑚々、テーマ:誹謗中傷について

「Z世代に一番関心が高く、毎日目に触れるSNSを最初に取り上げ、そこから誹謗中傷を考えました。西海岸からレザーを頂いたので、傷をつけたら戻らないという特徴を捉え、誹謗中傷で傷ついた心を表現できるという考えに至り、二面性を強調した衣装を作りました。 苦労した点は、ラインストーンをひとつずつ手作業で行ったことや前面のバラを作る作業です。背面には悪口を描いたのですが、最初はスプレーで描いたところイメージと合わなくとても難しかったです。チーム全員で知恵を絞って最終的にラメのペンで描き上げました。 ポイントは、西海岸とのコラボということでリメイクという部分を考え、トップスはジーンズをひっくり返してジッパーやベルトループなどはそのまま生かしました。また、テーマに沿って、生地を燃やしたり切り刻んだりしました。ある芸能人の方が「ナイフを向けられても花束で返す」と言っていたので、前面は花束でいっぱいのデザインにしました」

3位:1年6組 リーダー:春元 結衣、テーマ:男女差別

「社会課題について調べたとき最初にあがったのが差別でした。ただその差別について日常生活で感じる大きな差別がチーム全員共通して男女差別だったのでこのテーマを選びました。男女差別の原因が固定観念や偏見だと思うので、当たり前を当たり前じゃないと考えてほしいというきっかけになったらという想いを込めました。男性は青、女性は赤、というイメージカラーを入れながら、靴を解体してビスチェという着るのもにして表現したり、男性はズボン、女性はスカートという固定観念を織り交ぜたデザインのパンツを作りました。 服を頂いてから完成までは2.3週間でしたが、細かい部分もこだわったので授業内に限らず、それぞれ時間を作って進めました」



SDGs目標12「つくる責任つかう責任」とありますが、そもそも具体的にはどういったことなのでしょうか?

国際連合広報センターサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標12. 持続可能な生産消費形態を確保する
12.1 開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導の下、全ての国々が対策を講じる。
12.2 2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
12.3 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。
12.4 2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
12.5 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
12.6 特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。
12.7 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
12.8 2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフ スタイルに関する情報と意識を持つようにする。
12.a 開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。
12.b 雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。
12.c 開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する形で開発に関する悪影響を最小限に留めつつ、税制改正や、有害な補助金が存在する場合はその環境 への影響を考慮してその段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて、市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。