Choose one Project
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LION「Choose one Project」をアースデイに活動宣言

ライオン株式会社は2024年4月22日(月)のアースデイに合わせて、“すすぎ1回”と“衣類のロングライフ化”を提唱する「Choose one Project」を立ち上げ、活動を開始します。 

ライオン株式会社(本社:東京都 台東区)は、サステナブルな社会の実現に向け、生活の中のお洗濯のエコ習慣として、“すすぎ1回”と“衣類のロングライフ化”を提唱する「Choose one Project」を立ち上げ、2024年4月22日(月)のアースデイ(Earth Day)に合わせてプロジェクトを宣言し、活動を開始します。
これに先立ち、2024年4月18日(木)にプロジェクトの発表会とサステナビリティへの取り組みについて異業種の企業の方々を招き、パネルディスカッションを開催しました。

~服に、地球に、ちょっといいセンタクを。~

「暮らしの中で人は毎日のように洗濯をする。その1回1回のお洗濯が少しでもよくできたら。」という想いからこのプロジェクトはスタートしました。
同社では、家庭でのCO2排出量の削減につながる製品で「エコの習慣化」を提案しており、販売する衣料用液体洗剤はすべて“すすぎ1回”のお洗濯が可能です。“すすぎ1回”のお洗濯は、すすぎ2回と比べ節水・節電・時短になるばかりでなくCO2排出量の削減にもつながります。
また、すすぎ回数を減らすことで衣類へのダメージが抑えられ、衣類の長持ちにもつながりますが、生活者のすすぎの実態を調べると、まだすすぎ2回派が多く、すすぎ1回派は約40%にとどまっていることがわかりました。
そこで、お洗濯のエコ習慣として“すすぎ1回”(Choose one)を推奨するプロジェクトを立ち上げ、CO2の削減と“衣類のロングライフ化“が実現する社会をめざします。

【「Choose one Project」 活動概要】

■プロジェクトの最新情報を「Choose one Project」サイトで発信
毎日のお洗濯のすすぎを1回にするだけで、「服に、地球にちょっといいセンタク(洗濯)になる」の想いを大切に。
暮らしの習慣を少し見直すことで、自分にも社会や環境にも気持ちの良い選択ができるよう、情報を随時アップデートし配信します。
「Choose one Project」サイト  https://go-lion.jp/ChooseOne001



「Choose one Project」の活動開始に先立ち、プロジェクトの発表会とパネルディスカッションを開催しました。
第一部の発表会では、同社ヘルス&ホームケア事業本部 ホームケア事業部 ブランドマネジャー金子 智之氏より「プロジェクトの概要」を、また同事業部 長池 英二氏より「お洗濯で実現するサステナブルファッション」についてプレゼンテーションを実施しました。
第二部のパネルディスカッションでは、同社に加え、株式会社ツインバード、株式会社FABRIC TOKYO、株式会社LIFULLが登壇し、『「習慣」を起点としたサステナビリティに関する各社取り組みについて』をテーマに意見を交わしました。

【第1部 「Choose one Project」発表会】
■「Choose one Project」概要
ーライオンが挑戦したい未来は、サステナブルな洗濯社会の実現ー
ホームケア事業部 ブランドマネジャー 金子 智之氏

洗濯のすすぎ回数についてなぜ私たちが呼びかけるのか、その意味についてご説明します。調査によると※、毎回のお洗濯で、すすぎを2回している方が半数を超えており、毎回すすぎ1回にしている方は全体の約3割という状況でした。そこで、より多くの方にすすぎを1回にするメリットを呼びかけることでエコの習慣につながるのではないかと着目しました。
すすぎ1回あたりの水量は約36リットルで、1リットルのペットボトル36本分です。
これを毎日一年間続けると、お風呂で浴槽に貯める量の約2カ月分の水量になります。
すすぎの回数を減らすことは、節水ばかりでなく、CO2排出削減にもつながります。水を洗濯の水として使ったり、洗濯後の排水を下水処理してきれいにして排水として流すために「エネルギー」を使用しており、その際にCO2を排出しています。
ですからお洗濯での水量や排水が少ない“すすぎ1回”にすることは、節水、節電、そして脱炭素に繋がるエコ習慣と言えるのです。
われわれが挑戦したい未来は、サステナブルな洗濯社会の実現です。
「oneを選ぼう」をコミュニケーションメッセージとして、洗濯の節水・節電でECOな“すすぎ1回“を選ぼうということのご紹介、呼びかけを、積極的に行ってまいります。

■「お洗濯で実現するサステナブルファッション」
ー“衣類のロングライフ化“をキーワードに開発した『NANOX one』ー
ホームケア事業部 長池 英二氏



衣類の廃棄が環境問題になっている中、調査によると※1、約8割の方は“衣類はできるだけキレイに長く使いたい“と思っているものの、環境省の調査では、家庭から手放された衣類の約7割が廃棄され、結果、廃棄量は約50万トンという現状です。
そこで衣類を廃棄する理由を調べると※2、“黄ばみや黒ずみ”や“色あせ”など衣類の色変化が主な理由であることがわかりました。
洗剤で、これらの色変化を防止し本来の色を保つことと、ニオイや汚れを落とす高い洗浄力との互いの両立は難しいとされていましたが、昨年発売の『NANOX one』は3つの独自技術を備えたコンプリート洗浄により、その両方を可能にしました。
もちろん『NANOX one』の標準は「すすぎ1回」です。すすぎの1工程を省くことで、洗濯機の脱水とすすぎの回転による衣類への負荷が抑えられ、衣類の長持ち、ロングライフ化にもつながります。“すすぎ1回”でも高い洗浄力発揮し、洗剤残りもありません。
服にそして地球に、ちょっといいセンタク(洗濯)をテーマに、より良い洗濯習慣をご提案してまいります。

※1 2022年9月WEB調査ライオン調べ
※2 2022年9月WEB調査ライオン調べ保有率5割以上の衣類の種類のみ

【第2部 パネルディスカッション 『「習慣」を起点としたサステナビリティに関する各社取り組みについて』】

続く第二部では、株式会社ツインバード 井上淳也氏、株式会社FABRIC TOKYO 土山純史氏、株式会社LIFULL 遠山佳子氏と、同社 金子智之氏の異業種の4企業でパネルディスカッションを行いました。

ー各社のサステナビリティの取り組みについて

株式会社ツインバード 井上氏
家電メーカーとして2017年から洗濯機の開発をしていますが、すすぎ1回コースの洗濯機につづき、2023年はライオンさんがすすぎゼロの洗剤(『アクロンスマートケア』)を発売されたと聞いて、業界に先駆けて、すすぎ0回洗剤専用コースの付いた洗濯機を開発しました。

またビジネスユースではありますが、環境負荷0のヘリウムガスを使用した環境に優しい当社独自技術のスターリング冷凍機は、電力やCO2の大幅な削減にも貢献しており、遺伝子型ワクチンやバイオ型医薬品、細胞等の搬送や保管に使われています。

株式会社FABRIC TOKYO 土山氏
オーダーメイドのビジネスウェアブランドとして、ファッション業界の課題に向き合いながらサステナビリティに関するさまざまな取り組みを行っています。

そのうちのひとつが『WHITE FRIDAY』で、セールによって加速する大量消費とそれに伴う大量廃棄が課題とされるBLACK FRIDAYシーズンに行っているプロジェクトです。
生地の無駄を出さないよう、「工場に眠っている良質な生地」を使ったオーダーアイテムを提供したり、お客さまが生産元に直接行って商品を受け取るなど、“より愛着のある一着”を手にする体験をしていただく企画です。このプロジェクトが消費について考えるきっかけとなり、少しでも廃棄される服を減らすことに貢献できればと考えています。」

株式会社LIFULL 遠山氏
事業を通して、暮らしの習慣や思い込みからくる社会課題解決に取り組んでいます。サステナブルの社会に向け、すまいの領域では、“住宅弱者問題”と“おとり物件”という課題があります。

高齢者やシングルマザー・ファーザー、被災者の方など、さまざまなバックグラウンドを持ち、すまい探しが困難な方にも親身になって相談に応じてくれる不動産を探せる『LIFULL HOME'S FRIENDLY DOOR』というサービスを提供しています。
また"おとり物件"とは、故意・過失に関係なく実際に契約出来ないのに不動産サイトで紹介されている物件です。不動産探しでムダな時間を費やすなど入居者の負担増にならないよう、自社開発AIによるおとり物件の検知などで課題に取り組んでいます。

株式会社ツインバード井上氏
「Choose one Project」に賛同します。衣類にさらに優しい洗濯機をライオンさんと一緒に開発していきたいですね。

株式会社FABRIC TOKYO 土山氏
当社でお客さまにお届けしたビジネスカジュアルアイテムの大部分がウォッシャブル仕様です。ライオンさんの研究所と共に実証実験を行うことで、オーダーメイドの洋服でも自宅で洗えることを一緒に啓発できたらと考えています。

株式会社LIFULL 遠山氏
サステナブルのために何か特別なことをしたり、窮屈な思いをするのではなく、いつもの習慣や考え方を少し変えるだけで、エコな暮らしや環境にもつながる今回のプロジェクトの取り組みはとても良いと思います。私も今日から“すすぎ1回”にします。

最後に、同社 金子氏より、「このプロジェクトは、1年前から構想していました。ライオン一社では一部の領域しか解決できません。今後もこの考えにご賛同頂ける企業様や団体の 方にもご参加頂き、こどもたちのためにこれからの未来を描いていきたいと考えています。」と締めくくりパネルディスカッションを終了しました。

■パネルディスカッション参加企業について
株式会社ツインバード https://www.twinbird.jp/
株式会社FABRIC TOKYO https://fabric-tokyo.com/
株式会社LIFULL https://lifull.com/

SDGs目標12「つくる責任つかう責任」とありますが、そもそも具体的にはどういったことなのでしょうか?

国際連合広報センターサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標12. 持続可能な生産消費形態を確保する
12.1 開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導の下、全ての国々が対策を講じる。
12.2 2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
12.3 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。
12.4 2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
12.5 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
12.6 特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。
12.7 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
12.8 2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフ スタイルに関する情報と意識を持つようにする。
12.a 開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。
12.b 雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。
12.c 開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する形で開発に関する悪影響を最小限に留めつつ、税制改正や、有害な補助金が存在する場合はその環境 への影響を考慮してその段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて、市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。