映画 「バレンタイン一揆」の自主上映を呼びかけ
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カカオ生産地の児童労働と日本のつながりを描いたドキュメンタリー映画 「バレンタイン一揆」の自主上映を呼びかけ

認定NPO法人ACEは、チョコレートの原材料であるカカオの生産地ガーナで、児童労働の現実に向き合い一歩踏み出した日本の女の子たちの奮闘記、映画「バレンタイン一揆」をバレンタインシーズンに合わせて全国での自主上映実施を呼びかけます。

ガーナのカカオ産地で子どもたちを児童労働から守る活動を続ける認定NPO法人ACEは、チョコレートの原材料であるカカオの生産地ガーナで、児童労働の現実に向き合い一歩踏み出した日本の女の子たちの奮闘記、映画「バレンタイン一揆」をバレンタインシーズンに合わせて全国での自主上映実施を呼びかけます。既に、2月に東京・千葉・埼玉での自主上映が予定されています。
2025年は、国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)の目標8.7(児童労働撤廃)の達成期限を迎える重要な年ですが、未だ課題が山積している状況です。チョコレートが最も消費される時期に、カカオの生産地での児童労働の実態を一人でも多くの方に知っていただくために、自主映画実施のご協力を求めています。



映画「バレンタイン一揆」は、日本の普通の女の子3人がアフリカのガーナで児童労働の問題と出会い、悩み、闘った物語。たくさんの子どもたちがカカオ農園で働かされ、学校に通うこともできない「児童労働」という現実に向き合い、バレンタインデーにフェアトレードでつくられた「ほんとうに愛のあるチョコレート」を日本のみんなに選んでほしい、という想いで小さな一歩を踏み出した奮闘記です。
認定NPO法人ACEが2012年にこの映画を製作してから現在に至るまで、全国で累計431回(2024年6月末時点データ)の自主上映が実施されたロングセラー映画で、2025年2月は、東京・埼玉・千葉の3箇所で既に自主上映が予定されています。
(自主上映予定検索サイト:https://www.cinemo.info/theater_list.html



・映画上映会等を開催する場合は、市民上映サイト「cinemo(シネモ)」から申し込みが可能です。
詳しくは:https://www.cinemo.info/jisyu.html?ck=22
・学校で上映する場合は、学校教育用DVDを利用することができます。
 詳しくは:https://acejapan.ocnk.net/product/264
・上映に合わせて、同法人スタッフによる講演も申し込み可能です
 詳しくは:https://acejapan.org/form_lecture
・映画予告編動画はこちら:https://www.youtube.com/watch?v=fk-L31zI9Uk

・児童労働を大人、親たちが考え直して、ちゃんと学校へいけるようになってきてよかったと思いました。チョコレ-トの原料がどこでどのように作られているかを知ることで、今度から産地の事など考え思いを変えて行ける気がします。(10代 女性:高校生)
・フェアトレードについて興味はあったけど、生産地の現状は知らないことが多く、現地の労働していた人や、支援している人たちの話が印象的でした(20代 男性:会社員)
・とてもよかったです。アンフェアな現地の様子、それに向き合うACEや女の子たちの姿、短いフィルムの中にたくさん詰めてもらってあって。自分にできることから始めます。まずは伝えること!(30代 会社員)
・ 当たり前の今の生活を当たり前とは思っていけないことを実感。自分も含め反省。学生さんにも見せてあげたいと思いました!(50代 女性:会社員)



児童労働とは、義務教育を妨げる労働や法律で禁止されている18歳未満の危険・有害な労働のことを指します。日本がカカオの約7割を輸入するガーナでは、カカオの収穫や運搬などの農作業に従事する児童労働者の数は77万人。そのうち農薬散布などの危険有害労働に従事する子どもは71万人(92%)です。(2020年シカゴ大学NORC調査報告書より)
本映画の製作は2012年ですが、カカオ生産地の児童労働は現在も生産地の子どもたちに影響を及ぼす大きな課題です。
※ ACEは、カカオ生産地の子どもを危険な児童労働から保護し、就学を徹底することを目的とした支援活動「スマイル・ガーナ プロジェクト」を2009年から行っています。

同法人は、子どもの権利保護および、児童労働の撤廃と予防に取り組むNGOです。ガーナのカカオ生産地で危険な労働から子どもたちを守り、日本で児童労働の問題を伝える活動のほか、日本政府、ガーナ政府、日本のチョコレート企業への提言活動を行っています。インド人の人権活動家カイラシュ・サティヤルティ氏(2014年ノーベル平和賞を受賞)の呼びかけにより、1998年に世界103カ国で行われた「児童労働に反対するグローバルマーチ」を日本で実施するため、1997年に学生5人でACEを設立しました。2023年3月、第6回ジャパンSDGsアワードにおいて、国際NGOとして初のSDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞を受賞。

外務省 SDGsサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標 1. あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
1.1 2030年までに、現在 1 日 1.25 ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
1.2 2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、 すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。
1.3 各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。
1.4 2030年までに、貧困層及び脆弱層をはじめ、すべての男性及び女性が、基礎的サービスへのアクセス、土地及びその他の形態の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資源、適切な新技術、マイクロファイナンスを含む金融サービスに加え、経済的資源についても平等な権利を持つことができるように確保する。
1.5 2030年までに、貧困層や脆弱な状況にある人々の強靱性(レジリエンス)を構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆弱性を軽減する。
1.a あらゆる次元での貧困を終わらせるための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化などを通じて、さまざまな供給源からの相当量の資源の動員を確保する。