ロロマ・アワー
PLANET

フィジーで広がるサステナブルな旅の新潮流―6月の「海と環境を考える月」に合わせた取り組みが活発化

フィジー政府観光局は、2025年4月8日(火)より、地球と地域社会に優しい新たな取り組み「ロロマ・アワー(Loloma Hour)」を開始しました。

2025年6月は、5日の「世界環境デー」、8日の「世界海洋デー」と、地球環境や自然保護に関連する国際的な記念日が続きました。これらの機会は、私たち一人ひとりが環境保全やサステナビリティについて考えるきっかけとなっています。フィジー政府観光局(所在地:フィジー・ナンディ、CEO:ブレント・ヒル)は、2025年4月8日(火)より、地球と地域社会に優しい新たな取り組み「ロロマ・アワー(Loloma Hour)」を開始しました。この取り組みでは、フィジー各地のリゾートやアクティビティ事業者が、旅行者に向けてサンゴ礁やマングローブの植樹、ビーチ清掃、フィジー文化体験、絶滅危惧種の保護活動など、自然と文化に貢献する続可能な体験を提供しています。

2025年度の目標は旅行者がロロマ・アワーの活動に貢献する年間累計5,000時間。開始からわずか1ヵ月後の2025年5月8日(木)の時点で、613時間がロロマ・アワーに捧げられました。
その内訳は、
野生動物の保護:174時間
地域社会への還元:111時間
サンゴ礁の保護:193時間
海岸線の保護:135時間
その結果1か月間で610本のサンゴを移植、106本のマングローブを植樹、49.97kgのごみを回収しました。



ママヌザ諸島にあるプランテーション・アイランド・リゾートでは、2025年6月2日(月)から8日(日)まで、初となる「ワールド・オーシャンズ・ウィーク」を開催。2024年6月8日に誕生した、世界最大の水中文字「BULAリーフ」の1周年を記念するもので、宿泊者を対象に、サンゴを使ったコーラルブーケ作りのワークショップやBulaリーフへの無料のシュノーケリングツアー、子供向けのフィッシュハウス作りやサンゴ礁植付け体験などが行われました。この「BULAリーフ」は、ユネスコが提唱する「Reefs of Hope(希望のサンゴ礁)」プログラムの一環として、現地NGO「Corals for Conservation」とともに設置されたサンゴ礁再生プロジェクトです。現在、BULAリーフは、世界で初の試みとして「UN Coral Adaptation Reef(国連が模範とするサンゴ礁再生プロジェクト)」の認定を目指し、Dr.オースティン・ボウデン=カービー氏や国連と連携しながらプロジェクトを推進しています。 プランテーション・アイランド・リゾート専属の海洋生物学者、ルイサ・ナダヴォバラヴ氏も次のように述べています。「この1年で、サンゴ礁の生存や適応、成長の兆しが見え始めたことは非常に希望となっています。気候変動に伴う課題の課題の中で、後退に感じる瞬間もありますが、多くの学びと、前進がありました。リーフの成熟と共に私たちのチームも前向きに取り組んでいます。」

「世界環境デー」や「世界海洋デー」にあわせ、環境保全を目的としたさまざまな活動が実施されました。ママヌザ諸島にあるリクリク・ラグーン・リゾートでは、宿泊者とともにマングローブの植樹活動を行いました。また、2025年5月1日(木)より「Na Vanua Conservation Hub(ナ・ヴァヌア・コンサベーション・ハブ)」を開設しています。「Na Vanua(ナ・ヴァヌア)」はフィジー語で「土地」を意味し、人々の伝統、慣習、自然環境など、地域に根ざした暮らしのすべてを包括する言葉です。土地との深い結びつきや、生命・コミュニティを育む場として、環境保全や地域社会への取り組みに関する様々なプログラムやプロジェクトを、体験型かつインタラクティブな形式で紹介する施設です。

インターコンチネンタル・フィジー・ゴルフリゾート&スパでは、世界のトップ50ビーチにも選ばれたナタドラ・ビーチにて、宿泊者とともにビーチ清掃を実施しました。また、同リゾートでは毎週土曜日の午後8時から、宿泊者とスタッフによるビーチ清掃活動「Litter for a Latte(リッター・フォー・ア・ラテ)」を行っています。参加者には感謝の気持ちを込めて無料のコーヒーを提供しており、さらに、ごみ袋いっぱいのごみを回収した方には、地元ビールまたはハウスワイン2杯分のドリンクバウチャーをプレゼントしています。

「Loloma(ロロマ)」とは、フィジー語で「愛」「思いやり」「優しさ」を意味し、フィジーの人々が日常生活の中で大切にしている価値観です。「ロロマ・アワー」は、この「ロロマ」の精神に基づき、旅行者がフィジー滞在中に、「野生動物の保護」「地域社会への還元」「サンゴ礁の保護」「海岸線の保護」の4つの柱に沿って、自然や文化、地域社会に貢献する1時間を過ごすことを提案するプログラムです。
https://youtu.be/5cITV8PH9pQ



フィジー政府観光局日本事務所は、フィジー政府観光局から委託を請け、日本からフィジーへの渡航促進を目的に、セールス、マーケティングなど多岐にわたる観光プロモーションを実施しています。「幸せあふれるフィジー(Where Happiness comes naturally)」をブランドメッセージに掲げ、「豊かな自然」「アドベンチャー」、「コミュニティとの触れ合い」、「リフレッシュ」、「グルメ」の5つをテーマに、フィジーの幸せを訴求しています。

公式サイト:https://visitfiji.jp
公式Instagram: https://www.instagram.com/tourismfiji.jp/



外務省 SDGsサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。

目標14 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
14.1 2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。
14.2 2020年までに、海洋及び沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靱性(レジリエンス)の強化などによる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋及び沿岸の生態系の回復のための取組を行う。
14.3 あらゆるレベルでの科学的協力の促進などを通じて、海洋酸性化の影響を最小限化し対処する。
14.4 水産資源を、実現可能な最短期間で少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量のレベルまで回復させるため、2020年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制(IUU)漁業及び破壊的な漁業慣行を終了し、科学的な管理計画を実施する。
14.5 2020年までに、国内法及び国際法に則り、最大限入手可能な科学情報に基づいて、少なくとも沿岸域及び海域の10パーセントを保全する。
14.6 開発途上国及び後発開発途上国に対する適切かつ効果的な、特別かつ異なる待遇が、世界貿易機関(WTO)漁業補助金交渉の不可分の要素であるべきことを認識した上で、2020年までに、過剰漁獲能力や過剰漁獲につながる漁業補助金を禁止し、違法・無報告・無規制(IUU)漁業につながる補助金を撤廃し、同様の新たな補助金の導入を抑制する**。 **現在進行中の世界貿易機関(WTO)交渉およびWTOドーハ開発アジェンダ、ならびに香港閣僚宣言のマンデートを考慮。
14.7 2030年までに、漁業、水産養殖及び観光の持続可能な管理などを通じ、小島嶼開発途上国及び後発開発途上国の海洋資源の持続的な利用による経済的便益を増大させる。
14.a 海洋の健全性の改善と、開発途上国、特に小島嶼開発途上国および後発開発途上国の開発における海洋生物多様性の寄与向上のために、海洋技術の移転に関するユネスコ政府間海洋学委員会の基準・ガイドラインを勘案しつつ、科学的知識の増進、研究能力の向上、及び海洋技術の移転を行う。
14.b 小規模・沿岸零細漁業者に対し、海洋資源及び市場へのアクセスを提供する。
14.c 「我々の求める未来」のパラ158において想起されるとおり、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用のための法的枠組みを規定する海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)に反映されている国際法を実施することにより、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用を強化する。