~ファン・サポーターと共創する「東京の持続可能な未来」〜Sport Positive Leagues参画×インパクト評価で、サステナビリティを社会実装へ
東京フットボールクラブ株式会社は、2026年2月22日(日)、ファン・サポーターとの対話型プログラム「ジェネレーター会議(第24回)」を実施しました。
東京フットボールクラブ株式会社(代表取締役社長:川岸 滋也、本社:東京都調布市京)は、2026年2月22日(日)、ファン・サポーターとの対話型プログラム「ジェネレーター会議(第24回)」を実施しました。
本会は、同社が掲げるソーシャルステートメント「わたしたちのくらしの未来につながるゴールを」のもと、サステナビリティを“啓発”にとどめず、地域や日常の行動につながる形で実装していくことを目的に企画したものです。クラブのサステナビリティ戦略の進捗共有に加え、外部の枠組みや国内外の先行事例も参照しながら、参加者同士のグループワークを中心に「クラブ×企業×地域×ファン」で取り組める具体的なアクションを議論しました。
当日は、ファン・サポーターを中心に約40名が参加。クラブが一方的に発信する場ではなく、対話と共創を通じて「自分ごと化」し、次の行動につなげる機会となりました。
名称:ジェネレーター会議(第24回)
テーマ:「東京の未来は私たちが創る:FC東京サステナビリティ戦略」
日時:2026年2月22日(日)13:00~16:00
会場:TSOビル(東京都調布市)
進行:石川直宏(コミュニティジェネレーター/)
主催:東京フットボールクラブ株式会社 サステナビリティ推進部
参加者:約40名
主な内容:サステナビリティ戦略の進捗共有/外部の枠組み/国内外事例の紹介/グループワーク(共創アイデア検討)/今後の実装・発信方針の共有
登壇者:中京大学准教授 塚本拓也氏/一般社団法人SWITCH 佐座槙苗氏(代表理事)/一般社団法人SWITCH金子洋平氏(グローバルリサーチャー)
1. 取り組みの背景:クラブのサステナビリティを“社会実装”へ
同社は、サステナビリティをクラブ運営の重要テーマの一つとして位置づけ、地域・スタジアム・学校などを舞台にした「No Planet, No Tokyo(NPNT)」という取り組みを進めています。今回の会議では、組織横断での推進体制づくり、今後の情報発信の方針、学習・浸透施策(ブックレット制作等)の進捗を共有しました。あわせて、気候アクションにおける難所である「理解→自分ごと化→行動」を乗り越えるために、参加導線やネーミング、現場体験、コミュニティ内の対話設計の重要性について意見交換を行いました。
2. 外部枠組みを参照した「可視化と改善」
SPL(Sport Positive Leagues)は、クラブの気候アクションを複数の観点で整理し、各クラブ・リーグが自らの改善につなげることを後押しする取り組みとして知られています。本会では、スポーツ界で広がる“取り組みの可視化と改善”の潮流を共有する題材の一つとして、SPLなど外部の枠組みの考え方を紹介しました。
議論では、外部の枠組みを単なる「チェックリスト」として扱うのではなく、クラブの文脈や地域性に合わせて“自分たちの実装”に落とし込むことが重要である点を確認。国内外の先行事例(情報発信の工夫、施策の体系化、企業連携の例など)も参照しながら、FC東京としての進め方を検討しました。
一般社団法人SWiTCH代表理事の佐座氏は、「FC東京のサステナビリティは、ワクワクする試合体験に加え、スタジアム周辺や東京全体を巻き込む“共創”として設計したい」と述べました。気候変動対応は国際的にも潮流が強まる中、点数やチェックリストに終始せず“FC東京らしさ”を軸に、ファンサポーターや子ども、大学生など多様な担い手と行動変容につなげていく考えを示しました。
3. 「見える化」の高度化:SROI等の評価アプローチを“検討テーマ”として共有
活動の成果をより分かりやすく説明し、改善につなげていくための方法として、SROI(Social Return on Investment)をはじめとする評価アプローチについても基本的な考え方を共有しました。
本会で強調されたのは、評価が目的化することを避けつつ、アウトプット中心からアウトカム中心へ視点を広げ、「どのような変化が生じたか」を捉える設計の重要性です。今後、評価のスコープ設定(対象・範囲)、ステークホルダーの整理、アウトカム仮説の設計、データ取得方法などを含め、現実的な運用負荷も踏まえながら検討を進めていきます。
中京大学准教授の塚本氏コメント
「スポーツクラブの社会的な価値は生まれていても“見えにくい”ため、サステナビリティの取り組みこそ見える化が重要です。」また「回数や参加人数などのアウトプットだけでなく、誰にどんな変化が起きたか(アウトカム)まで捉え、SROI等の手法も参考に意思決定と改善につなげることが大切です。横比較より年次の前後比較で継続的に振り返り、改善点を見出していくことが有効だと考えます」
4. 対話の成果:参加者の声と、今後のテーマ候補
グループワークでは、率直な質問や提案が相次ぎ、取り組みを“自分ごと”として捉える視点で活発な意見交換が行われました。「“伝わる”情報にする発信」「スタジアムで参加できる具体的なアクション」「家族で取り組める仕組み」「食・容器・資源循環」「防災など都市課題との接点」など、多様な視点から意見が交わされました。FC東京は、こうした声を今後の施策設計や発信に活かし、継続的に対話と実装を回していきます。
1)価値の見える化(評価の捉え方)
参加者からは「評価の数値を聞いて驚きました。どういう要素が反映されているのか、考え方をもう少し知りたいです」という声が上がりました。
また「自分たちの活動では“参加したい”という反応はある一方で、金額としての評価にはギャップもあります。その差をどう捉えるべきか気になりました」といった意見も聞かれました。
2)他競技(プロ野球等)との連携可能性
参加者からは「観戦規模の大きい他競技でも、同じような取り組みが広がる余地があるのでは。東京のチーム同士で連携して発信できたら面白い」という提案がありました。「相互来場や共同企画のような“わかりやすい連携”が、認知を広げるきっかけになりそう」という声も上がりました。
3)大学生インストラクター/アンバサダーのイメージ
参加者からは「大学生インストラクターは、既存のファン学生だけでなく、環境に関心のある学生も含めて広げていくイメージでしょうか」、「すでに活動している学生団体もあるので、連携の入口を増やせそうです。紹介できる学生もいます」といった前向きな声も聞かれました。
4)Jリーグ内での差別化/“FC東京らしさ”
参加者からは「取り組みの差が出てくる中で、FC東京はどんな“らしさ”で存在感を出していけるのか、差別化のポイントを考えたい」という問いが投げかけられました。
また「クラブ任せにせず、ファンも“火付け役”として一緒に取り組むことが大事だと思う」という意見もありました。
5)東京という大都市での優先順位設定
参加者からは「欧州クラブは重点領域を絞って進めている印象がある。東京のような大都市では、どの課題から優先して取り組むのが良いのか悩ましい」という声が上がりました。
「まずは“できる範囲から”始めつつ、最重要課題(マテリアリティ)の整理も必要だと感じた」というコメントも聞かれました。
6)発信の課題(継続線・届け方)
参加者からは「活動をまとめて発信するだけだと届きにくい。こまめな更新や継続的な発信が大切だと思う」という声がありました。
SWiTCHグローバルリサーチャーの金子氏は「重要なのは“何をするか”に加えて“どう伝えるか”です。SNS発信を強化しつつ、最終的には“人から人へ”の呼びかけが広がりを生むと考えています。参加導線と声かけの設計を整え、継続的に参加が増える形をつくりたい」
FC東京 サステナビリティ推進部 部長
「サステナビリティは“掲げること”が目的ではなく、日々の活動や地域との関わりの中で、実行し、改善し続けていくことが重要だと考えています。FC東京のソーシャルステートメント『わたしたちのくらしの未来につながるゴールを』のもと、ファン・サポーターのみなさま、パートナー企業、自治体、地域のみなさまと対話を重ね、具体的な行動につながる仕組みづくりを進めてまいります。今後は、先行事例の学びも取り入れつつ、取り組みの進捗を分かりやすくお伝えし、必要に応じて振り返りを行いながら、より良い形へ磨き込んでいきます」
FC東京 代表取締役社長 川岸滋也 氏
「FC東京は、勝利を目指すクラブとしての挑戦と同時に、東京という街の一員として、次世代により良い環境とコミュニティを引き継ぐ責任があると考えています。今回の会議では、ファン・サポーターのみなさまと率直に議論し、サステナビリティを“自分ごと”として捉え、日常の行動に落とし込むきっかけを共有できました。今後もFC東京のソーシャルステートメント『わたしたちのくらしの未来につながるゴールを』のもと、現場での取り組みを積み重ね、透明性を大切にしながら、クラブ運営を進めてまいります」
国際連合広報センターサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。
目標12. 持続可能な生産消費形態を確保する
4.1 2030 年までに、すべての女児及び男児が、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。 4.2 2030 年までに、すべての女児及び男児が、質の高い乳幼児の発達支援、ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。 4.3 2030 年までに、すべての女性及び男性が、手頃な価格で質の高い技術教育、職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。 4.4 2030 年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事 及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。 4.5 2030 年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子どもなど、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。 4.6 2030 年までに、すべての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身に付けられるようにする。 4.7 2030 年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。 4.a 子ども、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、すべての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。 4.b 2020 年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、ならびにアフリカ諸国を対象とした、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムなど、先進国及びその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。 4.c 2030 年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国における教員養成のための国際協力などを通じて、資格を持つ教員の数を大幅に増加させる。