お米を活用したパッケージ用紙素材「kome-kami カード紙」を新発売
株式会社ペーパルは、廃棄米を活用した紙素材「kome-kami」ブランドの新製品として、化粧箱などのパッケージ用厚紙素材「kome-kami カード紙」を新たに開発し、2022年1月より発売します。
目次
■ kome-kamiの3つの特徴 >>
■ kome-kami カード紙の特徴 >>
■ 紙の特徴 >>
■ お米と紙の歴史 >>
■ kome-kami 誕生の背景 >>
■ 今後の展開 >>
■ 株式会社ペーパルについて >>
■ SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」とは? >>
株式会社ペーパル(本社:奈良市、代表取締役:矢田武博)は、廃棄米を活用した紙素材「kome-kami」ブランドの新製品として、化粧箱などのパッケージ用厚紙素材「kome-kami カード紙」を新たに開発し、2022年1月より発売します。
1.企業や自治体が廃棄する災害用備蓄のお米や、加工・流通段階で食用でなくなったお米を活用します
2.フードバンクに売上の1%を寄付。 食品ロス問題の解決が目標です
1.パッケージ用途で使えるしっかりした厚紙素材です
2.お米を思わせるナチュラルな色味と独特な風合いが特徴です
紙そのもののもつ豊かな風合いにお米の質感が加わり、 ラフですがしっとりとした表面を実現しています。また、しっかりとした強度があるため、紙箱などのパッケージやポストカードなどに最適です。色は採れたての艷やかなお米を思わせるナチュラルな白さとなりました。また、kome-kamiはFSC認証も取得しており環境に優しいパルプを使用しております。
※米坪は310g、紙厚0.43mmとなります。
日本では古くから紙にお米を使う文化がありました。(※1) 鎌倉時代に始まり、特に江戸時代には多種多様な米入りの紙が生まれ、再生紙にお米を入れることで白くしたり、筆のにじみ防止のために使われたりしました。
現在、日本全体で年間646万トンにもおよぶフードロスが問題となっています。近年、企業や自治体が備蓄する災害用食品は増加していますが、その多くは利用されず賞味期限が切れて廃棄されます。これは、フードロス量の646万トンにカウントされてない廃棄となっています。
総務省東北管区行政評価局の2019年の調査(※2)によると、国の行政機関の63.8%が廃棄しており、毎日新聞社のアンケート(※3)によると、全国47都道府県と20政令都市で2010年から2015年で3億円にのぼる備蓄食料を廃棄しています。企業や自治体はイベントにおいて配布したり、フードバンクなどと連携したりして活用を模索していますが、全てが活用しきれるわけではありません。また、その他にも加工や流通段階で食用として使えなくなってしまうものも食品ロスには含まれていません。このような廃棄コストを価値あるものに変換し、フードバンクに寄付をすることでフードロスを削減すべくkome-kamiを開発いたしました。
今後は、持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みの一環として、企業や自治体での活用を広げます。具体的には、企業で使われる化粧箱や製品パッケージやポストカード・名刺などを、kome-kami カード紙に変更していただくことでの協賛を想定しています。例えば、化粧品の箱やお菓子の外箱やノベリティグッズに使う厚紙などが想定されます。また、紙単体での販売も行い、印刷・加工会社などでも導入いただくことで取り組みを広げます。さらに、全国のフードバンクへ広く支援ができるような仕組み作りも進めます。
1890年(明治23年)に奈良で創業して以来、130年以上に渡って紙の販売を通じて日本の紙文化を支えています。2008年に森林を守るためのFSC®/COC認証を取得して以来、「紙」という循環可能な素材を社会に提供し、脱プラスチックを視野に入れた素材の啓発活動を行うことで、SDGsへの取り組みを推進しています。
【会社概要】
会社名 :株式会社ペーパル
所在地 :奈良県奈良市池田町76-7
代表者 :矢田 武博
資本金 :3,000万円
創業 :1890年(明治23年)
事業内容 :紙や紙製品の企画・販売
WEBサイト : http://www.pepal.co.jp/
【URL】
製品サイト :https://foodlosspaper.com/kome-kami
Instagram :https://www.instagram.com/losschange.kome_kami/
facebook : https://www.facebook.com/losschange.project
twitter : https://twitter.com/Loss_Change
※1:編纂と文化財科学 東京大学史料編纂所研究紀要 第23号
※2:総務省:災害備蓄食料の活用の促進に関する調査~食品ロスの削減を中心として~ https://www.soumu.go.jp/kanku/tohoku/houdou_190328.html
※3:災害備蓄食料 176万食を廃棄…5年間・17自治体(毎日新聞 2016.3.24付 https://mainichi.jp/articles/20160325/k00/00m/040/137000c
SDGs目標12「つくる責任つかう責任」とありますが、そもそも具体的にはどういったことなのでしょうか?
国際連合広報センターサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。
目標12. 持続可能な生産消費形態を確保する
12.1 開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導の下、全ての国々が対策を講じる。 12.2 2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。 12.3 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。 12.4 2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。 12.5 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。 12.6 特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。 12.7 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。 12.8 2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフ スタイルに関する情報と意識を持つようにする。 12.a 開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。 12.b 雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。 12.c 開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する形で開発に関する悪影響を最小限に留めつつ、税制改正や、有害な補助金が存在する場合はその環境 への影響を考慮してその段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて、市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。